表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/169

63 くっついて愛が重い

タイトルとあらすじを今の作品の状態に合うように修正しました

「オイ、パラケルスス! どうやったらこの薬外れるようになるんだ!?」

「フフフフフ、ワシは天才だから当然外せる薬も用意しているのだ」

「だったらそれをさっさと用意しろ!」

「せっかちな奴は嫌われるのだ」


 どうでもいいからさっさと離れてくれ。

 このままではまたアブソリュート様の呪いが確定だ。


「我はご主人様への愛が深いので嫌いませんよ。ずっとこのままいたいくらいです」

「拙者も生涯の伴侶となる故、嫌いなところも受け止めてこその夫婦だと思います」


 頼むから話を聞いてくれ。

 この愛の重い二人が今度は体重も重い。

 どうにかこのクソザコレベルから復活しない事にはいつまでもこの連中に振り回され続けるだけだ。


「ハズセールX、これがあればくっついた物を全部外せるのだー」


 だからお前のネーミングセンスってドコから来ているんだ?


「ではさっさとそのハズセールXとやらを用意してください!」

「わかったのだ、と言いたいところだが……まだ足りないのだ」


 それは薬の材料が足りないって事なのか?


「足りないとは?」

「薬は存在する、ワシの頭の中になのだ!! だが、肝心の薬を作る材料がないのだ!」


 それは足りないどころかただの妄想と世間では言います。

 それでは薬なんて今全くないってわけじゃないか。

 

「拙者としてはずっとこのままくっついていたいのだが、てんたくるす様は離れたいのでござるか?」

「はい、できればこの体勢が辛くなってきましたので」

「テンタクルス様がそう望むのであれば不本意ではありますが、薄皮一枚を残して斬りましょうぞ!」


 コイツもヤバい奴だったー!!

 こんな密接した状態でそんなデカい剣を振って無事で済むわけないでしょ!!


「そ、それは無理があるかと」

「為せば成る! 為さねばならぬ、何事も! ちょえぇー!!」

「やめてー!!」


 トモエのカタナが振るわれようとした、だが……。


「ふ、不覚でござったっ!!」

「あのー、トモエさん?」

「カタナまで拙者の手にくっついてしまったでござる!」

「はいぃっ?」


 意味が分からん、一体何が何でどうなってる?


「あー、それは好きな相手とくっつく薬だから、トモエはその剣が好きだからくっついたってわけなのだ!」


 パラケルスス、コイツは後で殴る、絶対に殴る!

見た目が可愛い女の子でも関係ない、コイツの中身はイカれた錬金術師のジジイだ!


「そうか、拙者は剣の道に生きていたから好きなものがこのカタナだったわけで、その愛刀が拙者の手にくっついたわけか」


 もう知らん、好きにしてくれ。

 とにかくこのくっついたのを離さない事には何も動けない。

 そしてもうすぐ夜が明ける。


(わらわ)は朝の光が苦手なのじゃ、ああ暗い冷たい所に行きたい、そして死にたい」


 エリザベータは相変わらずのダウナーネガティブまっしぐら思考だな!

 どうして私の周りにはこういうポンコツしかいないのだ?


「まずいですよ。まずいですよ。朝までこのままだと宿舎の人達に見られてしまいますって」

「我はいっこうにかまわんぞ。むしろご主人様との仲の良さを周囲の面前に見せつける機会だ」


 この変態ドラゴン、人の話をまるで聞こうとしていないゴーイングマイウェイだ。

 とにかくこのままではマジでマズイ。


「あまりにも目障りなので全部焼いてから処理しますか。焼ける途中で皮膚がはがれて外れるでしょう」


 オクタヴィアは血も涙もない事を言っている。

 このままではマジで焼かれてしまう。


「我はそれでもかまわぬぞ、死してご主人様と一緒に永遠にいれるのも素敵だ」

「信じる者の為に殉ずるは士道なり、拙者も愛の為に殉じよう」


 お前らマジで死ね、私を外して一人で死んでくれ!!

 どうして私の周りにはこういうどうしようも無いのしかいないのだ?


「頼むから外れてくれー!!」


 私の願いが届いたのかどうか知らないが、くっついていた部分はいきなり全部がポロッととれた


「あ、どうやら薬の効果が切れたのだ」


 全部外れたはいいが、私達は身の回りのくっついた物が全部外れた事で、着ていた服までもが全部外れてしまい、四人が全裸になってしまっていた。


「誰か服持って来てくださーい!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面白いと思ってくれましたらブクマ・☆☆☆☆☆ポイント評価お願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。

双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

<運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ