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147 オートマチックスマートハウス

「あの、パラケルススさん? センサーってのは何なのでしょうか?」

「センサーはセンサーなのだ、センサーの役割を果たすからセンサー以外に説明のしようがないのだ」


 だからますますワケわからないんですが。


「そ、そうではなくて……そのセンサーというものがどういう風に見えない奴隷みたいに働くのかというのを知りたいのですが」

「なんだ、それならそう言えば教えてやったのに、仕方のないやつなのだ」


 コイツのこの上から目線、マジでいつかオシオキしてやらないといけないな。


「で、では教えてもらえますか?」

「フッフッフー、センサーとは見えるけど見えないものなのだ。つまり、センサー自体は装置として存在するが、センサーの効果でできるのは対象相手がその場に現れたらそれを認識するというものなのだ」


 なんだ、つまりは相手のいる場所の感知魔法を機械で疑似的に作っているというだけか。

 その説明なら一瞬で分かったのに。


「つまり、センサーとは相手を感知する装置と考えればいいわけですね」

「その通りなのだ、このセンサーを使えばずっと監視者がいなくても侵入者がいたら反応して相手を迎撃する武器も作れるのだ」


 あの、家に住む住民を迎撃するシステム作ってどうするんですか?


「ですが、その家に住む人を迎撃するシステム作ってどうするんですか?」

「それはあくまでも軍事利用した場合の使い方なのだ。オートマチックスマートハウスはそのセンサーをあちこちに仕込んだ家のことなのだ」

「そのセンサーを使えば何が出来るというのでしょうか?」


 パラケルススが胸を張ってドヤ顔を見せた。


「ここからが天才錬金術師であるワシの真骨頂なのだ。つまりセンサーを仕込んだ家に住めば、寒いと思った時には自動的に暖かくなり、熱いと思った時には自動的に涼しくなる。住民が外に出かけようと思ってドアの前に立てばドアが勝手に開き、水を使いたいと思って蛇口に手を出せば自動的に水が出てくる。夜寝る時に手をかざすと反応するセンサーも付ければ、勝手に明かりも消えてくれるのだ」


 なんだか夢物語みたいな事を言っているが、これが本当に実現可能だとしたら凄い家ではある。


「ですが、そこまで認知魔法を毎日ずっと使い続ければ魔素がいくらあっても足りませんよ」

「だから必要な時にだけ反応する為のセンサーなのだ。対象がその場所にいないと反応しないので普段は待機魔力を少しだけ使うというものなのだ」


 確かにそれならずっと使い続けるわけではないので消費量は微々たるものだ。


「この計画はワシが自分の研究室を作る際に使ったシステムで既に実装実験は成功しているのだ。ただし作るのに手間がかかるのと人手が必要なので頓挫していたが、アリアの技術力とスタッフなら十分作る事が出来るのだ」

「なんやごっつい家ができるみたいやなー。面白そうやん、ウチもそれ興味あるわー」


 アリアはパラケルススのはスマートハウス計画を面白そうだと感じたようだ。


「それではワシは家につけるセンサーを作るのだ。アリアとその仲間は完成したセンサーを家の設計図通りに配置していって欲しいのだ」

「わかったで、ウチらに任せときー」


 アリアが図面を元にオートマチックスマートハウスの施工を開始した。


「これ自体はそのまま動くわけやないんやな」

「そうなのだ、そのドアにセンサーから指示が出て対象物が前を遮るとドアが開くシステムになるのだ」

「まるで魔法やな、ウチそういうの嫌いやないで」


 アリアとパラケルススは協力して部屋のシステム配置を考えて工事を続けた。


「よーし、これでオートマチックスマートハウスの試作品が完成したのだー」

「やるやん、ウチも頑張った甲斐あったわ」


 パラケルススとアリアは協力してオートマチックスマートハウスの試作部屋を完成させた。

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