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132 マンオブパワー 人海戦術

 パラケルススの設置した怪しげな機械は、何種類か存在した。


「これを使えば戦闘巨人ゴライアスくんを騎竜戦艦に戻せるのだー」


 パラケルススは一体ここにある怪しげな機械で何をしようというのか。


「ウチの兵隊イジメたら承知せーへんで!」


 アリアが腕を組んだままパラケルススを見下ろしてた。

 その後ろからはモハメドがアリアに水を入れたコップを渡している。


「大丈夫なのだ、心配ないのだ」


 もうそのセリフ聞き飽きた。

 だがパラケルススの作戦でサンドイーターを倒せたので、彼女に対する評価はマイナス100からマイナス90くらいには上がったかもしれない。


 パラケルススの指示で集められた兵隊アリ達は怪しげな機械の上に乗ったり周りに配置された。


「つまりは……回転をたくさん作ればエネルギーは作れるのだー! さあアリ共よ働くのだー」


 パラケルススはそういうとデザートアントの群れに動き始めさせた。

 あるアリはグルグル回す機会を数人がかりで回し、別のアリは同じ場所で移動する床の上を走らされ、別のアリは謎の機械で足を回していた。


「あの。パラケルススさん。コレは一体何をさせているのでしょうか?」

「フッフッフー、これは回転を作っているのだ。つまり回転させる力を集めるとエネルギーが作れる、それをたくさんいるアリ達にやらせると騎竜戦艦が動けるだけのエネルギーを確保できるってわけなのだー」

「なんやけったいな機械にウチの兵隊アリ使ったんはそのためかいな」


アリアはパラケルススの指示で動いているデザートアント達ににっこりと笑いかけた。


「アンタら、よー気張りや、これ終わったらちゃんと休ませたるさかいな」

「「「アリィ!」」」


 兵隊アリ達が大きな声を上げた。

 アリアのねぎらいで兵隊アリ達は元気が出たのか、その回転を生み出す作業がどんどんスピードアップしていた。


「いいのだいいのだ、このペースでどんどんエネルギーを作るのだー」


 謎の機械から雷のようなエネルギーが生み出され、騎竜戦艦の中心部にどんどん集まっていた。


「これは魔導エンジンなのだ。この魔導エンジンが動くまでエネルギーを集めたら騎竜戦艦は再び空を飛べるようになるのだー」

「あのー、ところでなぜエネルギーが無くなってしまったのですか?」

「それは、変形にエネルギーを使ったのと、超プロトン砲やアスロック砲を撃ったからなのだー」


 どうやらこの騎竜戦艦は戦う時には凄いエネルギーを使い、その後はタダのガラクタになってしまうようだ。

 とんだ欠陥兵器と言える。


 だが空を飛ぶだけならそこまでのエネルギーは使わないみたいなので、移動手段としては優秀なのだろう。

 その騎竜戦艦にどんどん雷のエネルギーが蓄積されていた。


「オリハルコン製の魔導エンジンにどんどんエネルギーが集まっていているのだ、その調子なのだ」

「あら、雷の力が必要でしたらァ……(わらわ)が出して差し上げますわァ」


 エリザベータが魔力を集めて魔導エンジンに雷の魔法を直撃させた。


「わーバカ! 何をするのだー!!」

「あらァ。雷の魔法の力が必要だったのじゃないのォ?」


 エリザベータの魔法で魔導エンジンに凄い雷の魔力が撃ち込まれた。


「どうにか素材がオリハルコン製だったので無事だったが、もし別の素材ならパーだったのだ」

「ゴメンねェ」


 エリザベータは軽いノリで謝っていたが、パラケルススはへそを曲げたままだった。


「何やアンタら漫才やっとるんかいな」


 アリアが水を飲みながらパラケルススとエリザベータのやり取りを見ている。


「よーし! ようやく魔導エンジンが動けるくらいに雷のエネルギーが溜まってきたのだ」


 兵隊アリ達は何名か脱落者が出て来ていた。

 雷のエネルギーを作り出すのに数百の兵隊アリが動員されたが、全員がもう疲労でヘトヘトだ。


「アンタら、ご苦労さんなー。後で甘い物食わしたるさかいな」

「「「アリィ!」」」


 アリ達はアリアの声で再び働き出した。

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