表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

127/169

127 万策尽きたー!

 グラビトン砲の直撃を受けたサンドイーターは頭部を潰された。


「やったのだ!」

「アンタやるやん!」


 これでようやく砂漠の脅威がいなくなる。

 そう思っていたのだが……。


 頭部を失ったサンドイーターは少しの沈黙の後、再び蠢き出した。


「何ですか、アレは……不死身ですか!?」


 サンドイーターは失ったはずの頭部を再び再生させ、そのいくつもある目を真っ赤に光らせた。


「あかーん、また出てきよったー」

「一体どうなってるんですか!?」

「ワシにも分からないのだー」


 そう言っている間に、バランスを崩した戦闘巨人ゴライアスは大きく転倒し、砂漠に大地震が起きた。


 倒れた戦闘巨人ゴライアスはどこかの部分が破損したらしく、司令部から動かせなくなっていた。


「しまったー、これでは動けないのだー!」

「どうしたんですか?」

「さっきの転倒でメイン動力回路のパイプが切れてしまったのだー!」

「それって一体どうなるんですか?」

「戦闘巨人ゴライアスは動かないのだー」


 想定通り過ぎてもう何も言えない。


 転倒したゴライアスではサンドイーターには何の攻撃も出来ない。

 ここにあるのは今はタダのでくの坊のウドの大木である。

 いや、動けないただのカカシというべきか。


 サンドイーターが迫りくる。

 サンドイーターはーその巨体で戦闘巨人ゴライアスを何度も体当たりした。


「このままでは本当に壊れてしまうのだー!!」

「何か手は無いんですか!?」


 プロトン砲なら一発なら使えるのだ!


「ではそれを使いましょう!」

「でもダメなのだ、回路が外れてしまっていて複雑な場所にあって……細くて器用で力のある奴でないと修理できないのだ」


 そんな都合のいい奴……私の触手だ。


「わかりました、それを直せば使えるんですね」

「テテンタクルス、出来るのか?」

「私の触手を使えば可能です」


 私は触手を伸ばし、複雑に食い込んだ場所にある回路のはずれた場所を繋ぎなおした。

 すると、動力の切れていた戦闘巨人ゴライアスは再びその唸りを上げ始めた。


「これなら戦えるのだー!!」

「あんなヤツ一発ブチかましたれやー!!」


 アリアも興奮している。


 戦闘巨人ゴライアスは倒れたまま、その胸の部分の巨大エネルギー炉を開いた。

 エネルギー炉には巨大なエネルギーの塊が蓄積されて行っている。


「出力120% 超プロトン砲発射なのだー!!」


 ゴライアスが大きく吼えた。

 そしてその胸から莫大のエネルギーが撃ち出される。


 ドゴオオオオオオオォォォォン!!


「今度こそ、やったのだ!!」


 なんという威力だ。

 これは下手するとファーフニルのブレスや私の最大レベルの時のインフェルノブレイズ、サウザンドフレアすら上回る破壊力だ

 この破壊力なら流石にあのサンドイーターも消し炭になるだろう。


「ギャアアアオオオウ!」


 それでもサンドイーターは再生しながらこちらに襲いかかってきた。


「一体何なんですかあの怪物は!??」

「まさか……アレは」

「パラケルスススさん、どうしたんですか?」


 パラケルススが青ざめていた。


「アレはひょっとすると、以前ワシが砂漠を活性化させるためにミミズの研究をして、小さなミミズに砂漠で生き抜く生命力の薬で自己再生増殖を持たせたヤツなのかもしれん」

「なんですかそれはぁあああー!!」


 どうやらあのサンドイーターを作ってしまったのはこのポンコツ錬金術師の仕業だったようだ。


「また貴女の仕業だったんですかー!!」

「すまないのだ」

「で、あのサンドイーターに弱点はあるんですか?」

「ワシの設計通りなら……無い」


 万策尽きた……。


 しかし今は毎回ロクな事をしないヘッポコ錬金術師を怒っている場合ではない

 どうにかあのサンドイーターを倒さないと私達に未来は無いのだ。


 どうにかアイツを倒す方法を考えないと……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面白いと思ってくれましたらブクマ・☆☆☆☆☆ポイント評価お願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。

双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

<運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ