タッタン・ヒートリの大冒険
「僕の名前はタッタン・ヒートリ きれいな羽を持っている鳥だよ」
「だけど 僕の住んでいるところには同じ色の羽を持っている鳥はいないんだ」
タッタンは自分のまわりに同じ鳥がいないことをひどく悲しみました
「僕は仲間を探しに行くよ」
タッタンはそう言ってまちから飛び出しました
他のまちへ行くには海をこえなければいけません
もしかしたらとちゅうでちからつきるかもしれません
それでもタッタンは飛び出しました
海をこえるのです
「ふうふう つかれたな どこかやすめるところはないかな」
タッタンはまわりを見回しましたがやすめるようなところはどこにもありませんでした
それでもタッタンはがんばって飛んでいきます
「あれ あそこに見えるのは島かもしれない」
タッタンは海の上にうかんだ島におりました
「だれだぁ 私の背中の上にのったのは」
タッタンののった島は突然うごきしゃべりはじめました
そこにあったのは島ではなく大きなくじらの背中だったのです
「こんにちは 僕はタッタン・ヒートリです 突然乗ってしまってごめんなさい 島だとおもったんです」
タッタンがそう言うとクジラは大きな声でわらいました
「はっはっは そうかそうか 島のようにみえたのか まあいいだろう それでお前はどこにいくつもりなのだ ここは海の真ん中でなにもないのだぞ」
クジラはこまったような声でそういいました
「僕は僕の羽の色とおなじ羽の色をした鳥を見つける旅をしています」
タッタンがそういうとクジラはにっこりとほほえみました
「そうか 仲間をさがしにいくのだな よおしわかった 海はひろい とんでいけば力尽きてしまうだろう 私の背中にのっていきなさい そうそう私の名前はスマート・ナリータイという 今後よろしくたのむよ」
ナリータイはそういうと背中から水をふきあげました
「ナリータイさん ありがとう」
タッタンはナリータイにお礼をいいました
タッタンとナリータイはいっしょにたびをすることになりましたがどこにいけばよいのかわかりません
2人が途方に暮れていると空から黒いカラスがやってきました
「クジラさん クジラさん 私もあなたの背中に乗せてもらえませんか 私は旅の途中嵐にあって道に迷ってしまったのです」
カラスはそういいながらナリータイの上を飛んでいます
「おお いいだろう私の背中でよければ乗るがいい」
やさしいナリータイはカラスを背中に乗せました
「ありがとう 私はハラ・ペコ・リンといいます 仲間にペコリンと呼ばれています よろしくね それでみなさまはどこに向かっているのですか? 」
ペコリンがそう言ったのでタッタンとナリータイは少し困りました
「よろしくペコリン 僕はタッタン・ヒートリ 僕はこれから僕と同じ羽の色をした仲間をみつけに他の街へ行こうとしています」
「うむ 私はスマート・ナリータイという タッタンを仲間のいる街まで送っていきたいのだがどちらにいけばよいのか見当もつかん」
タッタンとナリータイはだまってしまいました
「かぁかぁ そういえば 私の行こうとしている南の街にはきれいな羽を持っている鳥がいるというのを聞いたことがありますよ」
ペコリンは嬉しそうにそんな話をしています
「そうか 南に行けばその街にいけるのだな 私には南の方向がわかるのだ 南に進むとしよう」
ナリータイはそういいながら背中から水をふきあげタッタン ペコリンを乗せて南へと動き始めました
「陸だ 陸が見えるよ」
何日も海を移動し続けようやく陸が見えた時タッタンとペコリンはうれしくてナリータイの上を飛びまわりました
「どうやら ついたみたいだね ここでお別れだ タッタン ペコリン 元気でな またどこかで会おう はっはっは」
ナリータイは大きな声で笑いながら海の真ん中へと帰っていきました
タッタンとペコリンはナリータイにお礼をいって南の街へと飛んでいきます
「うわぁ」
そこにはたくさんの鳥たちがいました
その中にはタッタンと同じような羽の色をしたものやペコリンのような真っ黒な羽を持つもの 見たこともないような羽の色をしたものなど
たくさんのとりたちがいました
「僕は ひとりじゃ なかったんだね 」
「君は ひとりじゃ なかったんだね 」
タッタンとペコリンは叫びました
そしてその後タッタンはその街で仲間たちをみつけ楽しく暮らしました
ペコリンは・・・・・・その後また旅に出たということです
おしまい