激突編7 END.NO2
「しかし、不思議な事もある物ね……少し前に君みたいなメイドを溶かした記憶があるんだけど……それも同じ身長で、同じ顔。」
「人間の冗談については知識として知ってますが、何が面白いのかわかりません。……それに!開放して上げたのに、溶かすなんて酷いとは思いませんか?」
「でも死んでもいい個体だったでしょ?」
「ええ、それは問題ありません」
「これからどうするつもりですか?私は不可思議第2と呼ばれている物がほしいのですが」
「ああ、アレか……」
「いいよ、取ってこさせるよ。……どうだ?そっちは」
「良くも悪くもありませんね……中々ご主人は依存してくれませんし、アレも見つかりません」
「ご主人ねぇ……お前を開放してその形にした人間の事だったか……趣味は良い方だと思うけど」
「アレはどこにも無いのか……探したのか?」
「常に3人の私が探してますよ、……と言っても難しいですね、博物館にも教会にも無い、使用されてしまった可能性の方が高いかと」
「何でもいいが探して置かないと……わかってるんだろ?アレが無いと世界が狂ってしまうんだから」
「世界なんて興味ありません」
「美味しい美味しい食事が出来なくなるのよ?」
「普段はカプセルですが……確かに直接飲ませてもらうあの灰色は……格別ですね」
「そゆこと、消えたくないし、私はアンタを消したくはないの。」
「優しくなりましたね」
「歳を取ると丸くなるってのは本当だよ、そして時間が経つのが早くなるってのもマジ」
「人間の都合や人間の感覚なんて伝えられても、腹の足しにもなりません」
「ひっど」
「くすくす」「くすくす」
「はい、コレが……えっと」
「不可思議第2、ですか?」
「そうそうそれそれ!いやバカだよね本当、番号とか覚えらんないっての!」
「そのバカの一味では?」
「やっかましー!」
「んで、使い方は分かる?」
「わかりますよ、コレを食べさせればいいんですよね?」
「そんな事しなくても、普通に体内に入れてやればいいだけなのに……」
「そんなのご主人が嫌がるじゃないですか」
「ご主人ご主人って、そもそも」
「わかってますよ、ですが必要な物をくれますし、向こうは気がついてません。」
「私は気持ち悪いって思うけどなぁ」
「そんな事思うぐらいなら、気持ち悪い人間に次は捕まらないようにして下さいね、次は助けませんよ」
「もー!それ言わないでよ!」
「でしたら」
「分かってる、もう油断しないし、負けないもん」
「原因は?」
「不明です、ある日帰ってきた時から変わってしまいました」
「普通に薬で依存させるだけでいいと思うんだけどなぁ」
「話聞いてますか?」
「あー、はいはい勿論聞いてますよ!」
「とにかく私は戻ります、後は任せます」
「任せるって、何にもないでしょ」
「私とご主人に害が無ければそれで構いません」
「別人なのに」
「別人ですけど、同じご主人ですから」
「そのご主人がいるせいで世界がやばいのに?」
「その為に不可思議第2を取りにきました」
「わかってるとは思うけど、それは万能じゃない、不可能だってある、戻せない可能性もあるのよ?」
「その時は貴女の言うとおり、薬と私にどっぷり依存してもらいます。世界なんて知りません」
「でもご主人は世界を救おうとしている、さらにそれを別の不可思議のせいにしている……と」
「こりゃ今回の世界もダメっぽいなぁ」
「やり直せばいいんですよ、何回でも」
「……あー、ますます面倒かも」
「予想よりご主人が強くなってましたね、嬉しいですが……この話は聞いて欲しく無かったです」
「ご主人、大丈夫ですから、手に入れましたよ」
「あーらら逃げてった、嫌われたんじゃない?」
「……大丈夫ですよ、もう手遅れですから」
「んじゃ私は教会の奴らを皆殺しにしてくる」
「それは止めませんが、ネジは巻いて下さいね」
「わかってるって!勝手に人のクローンなんて作ったクソ共を皆殺しにしたらすぐやるよ」
「人間とは……わかりませんね」
「その人間の言いなりの奴が言うな。もっと意味不明だぞ」
「では本来の目的通りに行動しましょう」
「毎度の事だけど10日ぐらいしか無いんだから、それまでに食事しときなさいよ」
「そっちもですよ、では」
「本当に邪悪な奴」
「ご主人の生き血が飲みたい、ずっと飲んでいたいって理由で何回も何回も世界をやり直すなんて……ありえないっての」
「しかもご主人が協力的な程、必要としてくれる程に味が良くなるとか、意味不明だし」
「あーあ、一回ぐらいメイドに頼らずに努力してみてもいいのになぁ」
「とは言っても、無限の力がすぐそこに、握るだけで手に入るのに努力なんてする方がおかしいか……これもまた人間だ。」
「前にも私達の話を聞いて混乱したご主人を追いかけるアイツを見たけど……どんな終わり方だっけ……うーん、うーん。」
「そうだ、たしか二人の女性……名前は知らないけど、そいつらを使って薬漬けにしたんだった。薬漬けはまずくなるからって言ってたから今回はやり方変えるのかな。」
「じゃあね、君とは知り合いになる事は無いけれど、君が力に頼らずに、程々に努力をして道を切り開くいつかを期待してるよ」
「今頃は捕まって、何かされてるだろうけど、そこまで知らないし興味もないわ」
「さて、殺すぞ!憎いやつは何回殺しても気持ち良いからね!」
END2:【とても便利な無限の力】




