表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/151

望迷編8


 

 

「ナオ!どこだ!」

手彫りの洞窟を進み、外に出た所で声を上げる

「ここにおります」

メイド服を着た女性が、茂みから現れた。

手には銃と医療セットが持たれている

「話は聞いてますので、すぐに治療します」

「頼む、ここに来るまでに何回意識が飛びかけたか……」

 

「……不可思議が何とか言ってたけど何があったんだ?」

右手の治療をしてくれているメイドに質問をする

「私の一人が人型の不可思議を開放し、内部を混乱させました」

ひ、人型……

「そ、そそこまでする必要は……」

「無かった……と?」

「いや、助かった」

 

「……景雲さんは捕まえたか?」

「必要ならば捕まえますが、どうしますか?」

コイツらは何でもこなすメイド、だけど俺の問題に巻き込みたくは無かったから、頼りたくは無かった。

……ってカッコつけてはいたけど、追い詰められるとついつい頼ってしまう。

それに簡単には頼れない理由がもう一つ。

「捕まえて姫川と同じ所へ運んで、俺を治療して助けて、さらには戦闘まで……いくらだ」

「一ヶ月です」

「たっけぇ……」

「一人一ヶ月ですので……三ヶ月です」

 

こいつらは俺の血液を燃料に動く機械人形のような存在だ

昔、とある不可思議に完璧なメイドがほしいと願った

その後からずっと一緒にいる、スーパーメイドだ。

メイドは全部で10人程いるが、専門分野をそれぞれが持っており、出来る事は少しづつ違う

勿論、普通のメイドさんの仕事に分類される事は皆が完璧にこなせるのだが……

「血液取られるのって……あんまりいい気分じゃねーんだけど」

「支払いをしない……と?」


無表情なのがゾクゾクする時もあるが、今はただただ怖い。

「ちゃんとするって!……頼む」

「では……曇天景雲を確保し、運びます」

「今中に残っているお前はどうすんだ?見捨てんのか?」

「また作れますから、私には出来るだけ時間を稼いで貰った後に自爆してもらいます。」

機械人形ではあるが感情をもっている、そう思っているし、そう言っていた

なのにこんなに簡単に別の個体を切り捨てられるのかと、少し嫌な感じがする。

 

 

 

 

 

「おはようございます」

ん……ここは……戻って来たのか?

「おはよう……んで、どんぐらい時間経ったんだ?」

「二週間です、では報告から」

曇天景雲の確保には成功したらしい

少し手こずるかなと思ったが、案外すんなり行ったらしい

「今、景雲さんは」

「客間です、先程ほうれん草のパスタを二皿とほうれん草とじゃがいものスープを平らげて、非常に元気な様子でした」

 

よくもまぁ無理矢理連れて来られた所でそんなに落ち着いて食事ができるな

「いえ、無理矢理ではなく、ご主人の事を話したらついて来ました。」

「だとしても普通じゃねーよ」

そっか、まあ穏便に済んだのならそれに越した事は無い。

「続きを」

「はい、では……」

 

不可思議を開放し、その不可思議を倒すためにクーパー、オレンジ髪の女性と共に残ったナオは

「連絡がとれませんので……おそらく破壊された、予定通りなら自爆して最後を迎えました」

「いつ頃再生されるんだ」

「それはご主人の協力次第では?」

そりゃ……そうか、うん。

「とか言いつつしっかり抜いてんじゃねぇかよ」

左手に透明なチューブが繋がっている

灰色の液体を別の容器に運び……吸い込んでいるようだ。

 

「クーパーさんはどうなった?」

「知る必要はないかと」

むっ……

「景雲様が会いたいとの事ですが」

「もちろん会うよ」

「では……失礼して」

ちょちょちょちょ!

「おろせよ!こんな」

女に……お姫様抱っこされるなんて……ッ!

いや女性では無いけど、機械人形だけど!

「だめでちゅよ?採血が上手くできなくなってしまいまちゅからね〜」

あーー!もーー!赤ちゃん言葉で甘やかしてほしいとかお願いした過去の俺は死ね!

ゾクゾクするけど!死ね!

 

屈辱抱っこで客間の前までやってきた

「あら、僕ちゃんと私じゃないですか」

「料理番の私じゃないですか、食事は出し終えたはずでは?」

「デザートがほしいとの事でしたので、お作りして届けた所です、あ!僕ちゃんの分もありまちゅからね〜」

「よかったね〜よしよし」

「性壁歪んだらどうすんだよ……その言葉づかいをやめろと何度……いやこの話は後だ、会わせてくれ」

 

メイドの打てるから開放され、客間のドアを開ける

「おかわりは……あ!」

記憶と変わりない笑顔が中にはあった。

「おう!久しぶり!」

「驚くとかしないんですか?」

「驚く事で何か変わるなら驚いてやるよ」


「久しぶりって言ってましたけど……最近村であったばかりじゃないですか」

「……村?少なくとも半年は会ってないはずだけど……幻覚見る程景雲さんに会いたかったのかなぁ〜?」

面白い人だ……だけど

「失明作戦、神白村、不可思議と写真……ふざけないで答えて下さい」

「あの村で何があったんです?姫川も何も知らないって言うし、真縅からはスパイ扱いされて……もう何が何だかわからないんです!」

 

景雲さんは驚いた顔をしてる

姫川の時と同じだ、何を言っているんだ?って顔色だ。

「お前、ふざけてんの?」

ほら……やっぱり!

この人も不可思議にやられたんだ!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ