視界編3
撮影手順
1.55を手に持って10分待つ。
2.その後構える。
3.被写体は写映館にあった花瓶と花一輪。
4.一枚目は構えるが覗かずにシャッターを切る
5.二枚目は覗いてシャッターを切る。
6.その二枚を俺と姫川で確認して違いを報告する。
この時、常識から逸脱した答えや、パニックを起こしたらお互いに薬を打ち込む。
撮影は俺が行うことになった。
姫川はサポートと記録用の動画撮影をする。
「55を手に取ります。」
宣言して55を持つ。
五分が経過。
「特に異常は感じない。」
俺の報告を聞いた姫川はウインクしてこっちを見ている。
十分経過。
「異常は感じない、これより撮影に入る。」
姫川が花瓶と花をもってきた。
それらを地面に置いた事を映像に映して
「一枚目撮ります!」
構えてシャッターを切った。
特に異常は感じない。
「二枚目撮ります!」
俺は構えて覗き込み、花と花瓶を撮った。
異常は感じない。
「撮影終了。姫川は異常ないか?」
ありません!と聞こえてくる。
最後のステップ、確認を行う。
55とパソコンを繋ぎ写真データを出す。
その間に姫川は薬を二本用意している。
「これより、確認に入ります。まず一枚目」
姫川の方を向くと頷き返してきた、準備完了。
一枚目のデータが出る。
これは……特に異常ないな
「私は大丈夫です。問題ありません、現物と変わりません。」
「俺もだ、変わりない、大丈夫だ。」
いつもの花と花瓶だ。
「2枚目、確認します。」
姫川は覚悟できたらしい。
俺は色々考えた、感染したら何が見えるのか。
少し楽しみだけど訳の分からん病気にはかかりたくない。
「先輩!薬もありますから!ゴーですゴー!」
姫川が励ましてくれている。覚悟を決めてクリックする。
データが……開いた。
その後の記憶はない。
『不可思議第55』視界変化の写真。