王都到着
「なるほどな、そんなことがあったのか。」
俺は馬車の中で父様に精霊界であったことを全て話した。2000年前に精霊界に帰ったこと、大精霊達を人間界で生活させることなど全部だ。2000年前のことを父様は全てではないが知っていた。やはり国の重鎮だからだろうか。新たに知ったこともあり、今は色々と整理しているみたいだった。
「ねぇ、テオちゃん。私たちには精霊が見えてないのだけど私たちも精霊がみたいわ。どうにかできないかしら。」
「そうですね。一度みんなに聞いてみます。」
「みんな、俺の事は信用してくれてるみたいだからお願いなんだが俺の家族にも姿を見えるようにしてくれないか?この人たちは絶対にみんなを裏切らないから、約束するよ。」
「えぇ、約束しますわ。なのでどうか姿をあらわしてくださらない?」
「は、テオ様のご命令とあらば。」
「みんなありがとう!じゃあまずは自己紹介してもらってもいいか?」
母様と姉様は精霊を見れたことをとても喜んでいた。
「はいはーい!まずはあたしからでいーよね!あたしはライって言うの!テオ様につけてもらったんだ〜!よろしくね!あたしは雷の大精霊だよー!」
そう、後からわかったのだがみんな得意ってだけじゃなくてそれぞれの属性を司ってる精霊だった。
「私はテオ様よりヒョウの名を授かりました。氷の大精霊をやっています。」
ヒョウはまじめな性格で周りに流されることは無い。そんな性格からか大精霊達をまとめている。いわば、リーダーをしている。
「んじゃ次はおいらねぇ〜、おいらはキースだよ〜、よろしく〜。」
キースはいつも眠たそうにしていて何をするにしても他人まかせである。究極の面倒くさがりなのだ。
「ぼ…僕はイズです。僕なんかのために人間界に連れてきてくれて、あ…ありがとうございます。よ…よろしくお願いします。」
イズは恥ずかしがりでいつもビクビクしている。とても可愛いが僕という一人称からわかるように男だ、男の娘だ。
「最後ですわね。わたくしの名はクーですわ。たかが人間ごときに名前を付けられたのは癪ですが、気に入ってるので良しとしましょう。まぁ、どうしてもというなら仲良くしてあげてもいいですわよ。」
クーは精霊としてのプライドがとても高い。しかしそのプライドが邪魔をして本音を出せないでいる。つまりツンデレというやつだ。
そのあとは精霊達と母様、姉様のメンバーでひたすら話していた。打ち解けてくれたみたいで嬉しい。精霊達は誰かを主としなかったら人間界には居られないらしいから今は俺がみんなの主になっている。
「もうそろそろ王都につきやすよ〜」
御者の人がそう言った瞬間姉様はすぐに窓の外を見た。
「テオ!あれが王都よ!」
俺は初めて見る王都に言葉が出なかった。我が領のクレンティアは父様が公爵ということもあって他と比べると広いし、とても栄えている。しかしそのクレンティアでさえ霞んでしまうほど王都は大きかった。これほどの広さを維持できていることから王都が栄えているのは言うまでもない。こんなにも胸が高鳴るのは前世も合わせて生まれて初めてだった。
「本日はどのようなご要件で王都へ?」
王都の門番が話しかけてきた。
「あぁ、今回は息子の洗礼が目的だ。観光もしたいから1週間程度の滞在にするつもりだ。」
観光もできるのか。すごい楽しみだ。まだ7歳だから自由に行動は出来ないが、マリアンネについてきてもらえば大丈夫だろう。
「それでは何か証明できるものはありますか?なければこちらの水晶に手をかざしてください。」
「これでいいか?」
「こ…公爵様でしたか!どうぞお通り下さい!」
そういって俺たちの馬車は王都へ足を踏み入れる。
「すごい。なんて綺麗なんだ。」
俺は気づいたらこの言葉を出していた。王都にいる人みんなが活気に満ちていて、どのお店を見ても面白そうだった。
「母様、テオがあんなにも楽しそうにしてるわ。なんだかこっちが嬉しくなっちゃう!」
「そうね。テオはまわりと比べて成長がすごい早かったし、とても落ち着いているし時々大人と接しているように感じることが多々あるけどこんなに楽しそうにしてるのを見るのは初めてね!」
俺そんなふうに思われてたのか、確かに前世も合わせたら37歳だからな。けど転生してからだんだんと年相応の反応になってきている気がしていたがそうでもなかったらしい。これからはもう少し気をつけよう。
「テオ、今日はまだ少し時間がある。私達はこれから王城へ行かなければならないがマリアンネと一緒なら王都を見てまわってもいいぞ。」
「父様本当ですか!見て回りたいです!」
まさか父様から許可をしてくれるなんて思ってもいなかったがこれはチャンスだ。今日は王都をできるだけまわってめぼしい店があれば後日また来た時に見るとしよう。
「父様、私もついて行ってもいいですか?」
「ああ、いいぞヴィロッテも2回目の王都だから楽しんできなさい。」
「マリアンネよろしく頼むぞ。」
「はい、命に代えましても。」
命に代えるほどの事は起きないだろう。まぁ、なんにせよとても楽しみだ!
「今年もこの時期がやってきたな。」
「ああ、もう準備は整っている。」
「今年はあの第2王女も洗礼に来るらしい。」
「本当か!第2王女を売れば俺たちにも大金がまいりこんで来るだろうよ。」
テオ達がはしゃいでいる裏では物騒なことが起ころうとしていた。
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