王都までの道のり 5
今まで父上と言っていたところを父様に変更しました!
あれからしばらく走ってやっと世界樹に着くことができた。父様達はまだ着きそうにない。休憩がてらここで待つことにしよう。いつもクレンティア領からは見ていたがこんなに近くで見るのとでは迫力が違った。遠くから見てただけでも大きかったのに近くに来るとその壮大さがはっきりわかる。世界樹にとっての幹は普通の木以上の太さがある。その素晴らしさに感動していると……
「テオ!1人で行動するな!」
お、ついに来たか、父様をどう説得しようか……
「父様、申し訳ありません。しかしさきほどの話は本当なんです!信じてください!」
「その話なんだが、ここに来るまでの間に考えていたのだが、テオの気が済むまでやりなさい。もうここまで来てしまったしな。しかも、さっきの話が本当ならすごいことだからな。」
「その事なんですが、この事はこの家族内で止めておいてくれませんか?精霊王とそのように約束をしたので。」
「そうなのか、わかった。テオの言う通りにしよう。しかし我々の本来の目的は王都へ行くことだ。時間を考慮したら30分が限界というところだな。それ以上は諦めてもらうぞ。」
「はい!父様ありがとうございます!」
そういって父上は人払いをしてくれた。護衛達は世界樹の森を出たところで待っているらしい。よし、やるか!
まずは世界樹に魔力を流すんだったな。どれくらい流せばいいんだろう。まぁ、多く流せばいっか。……っふ!
『テオ、さっきぶりですね。私の願いを叶えてくれてありがとうございます。』
「ああ、もちろんだ。」
魔力が足りて良かった。あれで開かなかったら父上達にも魔力を借りるしかなかったからな、ところで父様達は精霊を見ることができるか?
「テ、テオ?も、もしかして……」
「あぁ、父様には精霊が見えるのですね?はい、こちらが精霊王のエフィシスです。」
「あなた?何か見えるの?」
どうやら母上と姉様には見えないらしい。この差は一体何なのだろう?
『いかにも、私が今代の精霊王エフィシスです。今回は精霊達を人間界に連れて行ってくださるテオのために特別にテオのお父様には見えるようにしていますわ。』
「は、私はルクテリア王国で公爵の位を授かっております、ルフレント・シルバス・クレンティアと申します。テオから色々とお聞きしております。ようこそ人間界へおいでくださいました。」
さすが父様だ、このようなイレギュラーにもすぐに対応している。もし俺が父様の立場ならあたふたしているに違いない。……って父様がすっごいこっちを見て助けて欲しい感じを出してきてる気がする、さっきまでの威厳はどこに行ったんだ……
「と、ところでエフィシスみんなは?」
『ああ、今からお呼び致しますね。みんな〜、はやくいらっしゃ〜い。』
いや、もうコレは言い逃れできないだろ、今のは完全に狙ったな。精霊界で俺が母ちゃんみたいって考えたのを読み取ってわざとそれっぽくやったんだな。……恥ずかしいならやめろよ!なんで勝手にやって照れてんだよ!
「は、ここに。」
『もうあなた達とはしばらく会えないのね。とても寂しくなります。またいつでも会いに来てくださいね。』
「精霊王様〜、ざびじいよ〜。まだずぐに会いにいぎまず〜」
前から思ってたがライって感情がすごい豊かだよな。考えてることがすぐに分かる、なんだか前世にいた俺の妹みたいな感じだ。
「エフィシス、安心しろ。こいつらは絶対に守ってやるし、人間界をとことん楽しんで精霊界に帰りたいと言ったらすぐに帰す。こいつらのことは俺に任せろ。」
『そうですね。ありがとうございます。テオを信じますよ。それでは、あなた達に幸多からんことを。』
ふぅ〜やっとこれでひと段落ついたよ。ここまでずっと走ってきたから疲れた。さぁ、王都へ行こ――
「テオ〜、何やっと落ち着いたみたいな顔をしているのかなぁ〜。テオは冗談好きだなぁ〜。さっき信じなかったのは悪かったが洗いざらい全て話してもらうぞ〜」
「と、父様?キャラが、キャラが壊れてますよ!」
「キャラ?何を言っているんだ〜?テオの父様はいつだって優しい父様だろ〜?」
「た、助けて〜〜!」
どうやらまだひと段落していなかったようだ。あんな父様は初めて見たよ……
「はぁ〜、父様、王都に向かいながら話すのでどうか離してください。」
「わかった。何一つ隠し事はするなよ?」
そうして俺たちはまた王都へ向かって馬車を走らせた。
読んでいただきありがとうございます!次回は王都に入国します!
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