王都までの道のり 2
すみません、今回は短いです。キリのいい所がこの先ないなと感じたので短くなってしまいました。
読んでいただければ嬉しいです。
俺は気がついたらそこに居た。周りを見渡しても白しかない空間にただ1人ポツンと立っていた。
「まさか俺、また死んだのか?」
この景色は俺が転生した時の神域に似ている感じだが少し違う感じがしていた。だから死んだわけではないと思ってはいるが確証が持てない。しかし、俺は馬車の中で眠っていたはず……もしかして夢なのか?
「イタッ」
試しに頬をつねってみたが痛覚がしっかり働いていたからどうやら夢ではないらしい。しかし神様が出てくる気配もない。
「おーい、誰かいないかー!」
大声で叫んでみてもなにも何も反応な――
『……ハハ…ハ』
『…人……いる……』
『めず……い…普通…こ……ない』
『ど…する…』
周りから子供のような声が急にし始めた。しかも1人ではなく複数人だ。しかしなんだか声が聞き取りにく。途切れて聞こえる
「おい!誰なんだ!いるんだろ?」
『僕達…声……聞……てるよ』
『すご……ね、こ…人…なら』
『ママ……に……知…………』
『呼……行こ……』
ママ?呼ぶ?一体なんの話をしているか全く分からない。
この空間で下手に動くことが出来ないからしばらく待っていると……
『貴方が迷い込んだ人間ですか?』
「迷い込んだ?それは分からないが俺は人間だ!お前らは一体誰だ」
今度ははっきりと声が聞こえた。声の質的にもおそらくさっきの子供たちの親みたいな感じだろう。しかし迷い込んだとはどういうことだ、俺は寝てたはずなんだが……
『まぁまぁ、落ち着いてください。私たちに敵意はありませんから。』
「っう、それはすまない、少しパニックになっていて冷静ではなかった。」
『いえいえ、大丈夫ですよ。ところで、どのようにしてここに来たのですか?』
「それが全く分からないんだ。俺は馬車で眠りについていて気がついたら、という感じだな。」
『……なるほど、この人なら』
「ん?何か言ったか?」
『いえいえ、恐らくですが私たちが発する波長が貴方の波長と重なり、貴方の魂だけがこの空間に呼び寄せられた、という感じですかね?』
「波長……か」
『はい、なので私が今波長を変化させたらあなたは元の世界に戻れます。』
「そうか、申し訳ないが元の世界に返してもらっても良いだろうか?」
ふぅ〜、良かった。最初は何事かと思ったがこれで安全に帰れるな、まぁ正直こいつらは何なのか気になるところではあるが……俺には関係のない事だしいいか。
『……すみません、折り入ってお願いがあるのですが、聞いていただけませんか?』
「お願いか?まぁ、俺ができる範囲の事なら聞こう。」
『ありがとうございます。それではまず姿を見せられるようにしますね。……よっと、見えますか?この状態になるのはいささか久しぶりなので。』
「ああ、大丈夫だしっかり見えているぞ。」
『良かったです。あ、紹介が遅れました。私は精霊達をまとめています、精霊王のエフィシスと申します。』
「え?精霊!?なんで!それはおかしい、人間に精霊は見えないはずだ!」
『えぇ、本来なら見えないようにしていました。』
「見えないように?という事はわざとそのようにしていたということか?」
『はい、そういうことです。』
どういうことだ、精霊はわざと俺たち人間に見えないようにしていたというのか?なぜだ?どうしてそんなことをしたんだ、そして精霊の王が人間の俺に何を願うっていうんだよ……もう、帰りたい……
「なぜ?かは聞いていいか?」
『今からお教え致します。あれは――』
俺は精霊王からの話しを聞いたあととてつもない怒りが込み上げていた。
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