昇格試験
投稿が遅くなり申し訳ございません!!!
やっと体調が元通りになりました!
明日からは頑張っていきます!
毎日投稿は諦めるかもです!
俺はなんともついていない。今回の試験で1番難しい物に当たるなんて……
「はっ!見てみろよ!こいつブルーウルフだとよ!こいつ死ぬんじゃねぇか!」
俺の試験内容を盗み見て騒いでいるのはサイガだ。
「サイガ!そんな事言っちゃダメでしょ!でも確かにブルーウルフはDランクには早すぎると思うわ。ギルマス、これはちょっとやりすぎなんじゃ……」
なんだって?ブルーウルフはまだ早い?なら何故試験内容に入っているんだ?
「まぁ、確かにそうだね。ブルーウルフはCランク推奨の魔物だ。しかしこれは君のために仕込んだんだ。君は弱っていたとはいえ元Bランク冒険者メイビックを倒している。だからあえて難しいブルーウルフにしたんだ。」
どうやらこれはギルマスによって仕組まれたものらしい。もし他の人が引いてたらどうするんだよ!
「まぁテオバルト少年が無理だと言うのなら辞退してもいいよ?」
くそ、あからさまに煽ってきてる……
ギルマスってこんな性格だったっけ?もっと威厳のある人だと思ってたのだが、まぁ仕方ない!その挑発に乗ってやるよ!
「いえ、大丈夫ですよ。僕にとってブルーウルフなんて楽勝ですから!」
……とは言ったものの全然見つからないよー!!
俺は今昇格試験を受けている真っ最中だ。目的のブルーウルフはまだ見つかってない。
そう、ブルーウルフは隠れる習性があり見つけることが困難なのだ。だが1匹見つけると大丈夫みたいだ。
なぜならブルーウルフはコボルト以上に群れをなす魔物だからだ。ブルーウルフ個体ならばコボルトより弱いのだが30匹以上で群れをなすからCランク推奨らしい。
まぁ、討伐数は20体だから無理だったら途中で逃げよう……
ガサガサガサガサ
おっとどうやらお目当ての魔物がお出ましのようだ。
ずっと索敵はしていたはずなのに引っかからなかった。やっぱりまだレベルが足りてないんだな……
この昇格試験が終わったらそれぞれの属性のレベルも上げてみるか、魔力と同じで使えば使うほど上がるらしいし。
そんなことを考えていると1匹のブルーウルフが前に出てきたのを合図に他のブルーウルフ達も前に出てきた。
名前のとおり青い毛並みをしていて鋭い牙と爪を持っていた。そこからはいつでもお前を噛みちぎってやるという様な意思も伝わってきそうなほどだった。
「テオバルト準備はいいじゃろうな。この前の魔物よりこやつらは遥かに多いぞ。」
「大丈夫だよ!こんな時のためにいい魔法を用意しといたからね!」
俺はそっとヴェルネアスを構えた。
それと同時にブルーウルフ達が一斉に俺目掛けて襲ってきた!
「使うのは初めてだけどいくよ!嵐踊!」
俺が使ったのは中級風魔法の嵐踊だ。この魔法は広範囲魔法だ。だから今回のように囲まれた時とかに使うのがいい魔法だ。
え?なんで中級を使えるかだって?そりゃ1週間ずっと風魔法しか使ってなかったからね。気づいたら使えるようになってたんだよ!
「テオバルトお主さっきから誰に向かって言っておるのじゃ?」
「あぁ大丈夫だよ独り言だから。そんなことより案外あっさりと倒せたね。もうちょっと苦労すると思ってたよ。」
「それはお主が規格外なだけじゃ。ほれ、さっさと証明部位を取らんか。」
「そうだね。早くとって終わらせようか。」
いつもならバビロアさんが持っている拡張袋に入れているんだけど今回は持ってきてないから討伐部位しか持って帰れない。
まぁあとからギルドの方で処理してくれるらしいからいいんだけど……
「よし、これで最後かな。ふぅ〜42体もいたんだね。それを全部1発って自分でもすごいと思うよ。よし!拠点に戻ろうか――」
俺がそうヴェルネアスに話しかけた瞬間近くで赤色の煙が上がった。
これは受験者に渡された緊急時に使うためのものだ。これを使えば失格になるが直ぐに助けに来てくれるらしい。
「ん?煙が上がってるではないか。何かあったのかの?まぁ妾らには関係ない事じゃテオバルト早く戻るのじゃ。妾はもう疲れたのじゃ。」
「ヴェルネアスごめん、まだ帰れない。今すぐ助けに行くよ!」
ここからじゃ拠点まで結構な距離がある。どんなに急いだとしても5分はかかるだろう。5分もの間魔物が待ってくれるか?いやそんなことは無い!
幸い俺は近い、俺が行って何か変わるわけじゃないかもしれないけど時間稼ぎにはなる!
俺はそう決意するとすぐさま煙が上がってる方へと向かった。
「テオバルトお主正気か!?緊急時に使うものなんじゃぞ?何があるか分からないのじゃぞ?」
「確かにそうだけど見捨てるなんてことできないよ!僕は貴族だ!民のことを守るのは貴族の使命なんだ!僕は助けに行くよ!」
「はぁ〜、仕方ないやつじゃな。これが終わった暁には妾の手入れを忘れるでないぞ?」
「分かったよ!いつも以上に綺麗にしてあげるよ!」
ヴェルネアスと会話をしているとすぐに着いた。なんとそこにいたのは迷惑冒険者のサイガ率いるレッドドラゴンズだった。
レッドドラゴンズは大型魔物のジャイアントスパイダーと対峙していた。ジャイアントスパイダーはBランク推奨の魔物だ。サイガたちに対応できるはずない。
「皆さん!大丈夫ですか!」
俺はジャイアントスパイダーに魔法で牽制しながらサイガたちに近づいた。
「テオバルト君!?なんで君がここに?ここは危ないわよ!」
「わかってます!煙が見えたので助けに来ました!」
「はっ!ガキが来ても意味ねぇんだよ!さっさと帰りやがれ!」
こんな時でもサイガはサイガだな。
そうして俺はジャイアントスパイダーと向かい合った。
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