初討伐
遅くなりました!すみません!
それと、10万pv超えてました!
皆さんいつもありがとうございます!
皆さんに見てもらえてるから僕も書く気力が湧いてきます!
どうかこれからもよろしくお願いします!
「テオちゃん、いい武器を選んだわね。」
「はい!この杖が1番しっくり来ました!バビロアさん武器屋に連れて行ってくれてありがとうございます!」
そう俺はさっき武器屋で運命的な出会いをしたのだ。それが今持っているこの杖だ。
この杖には名前がついていて『神杖・ヴェルネアス』だ。
神という名が着いているだけあって作りがとても豪華だ。しかも豪華なだけでなく頑丈な作りになっていてちょっとやそっとの事じゃ折れない。というかこの杖は絶対に折れないようになっている。
さらにこの武器には隠れた機能がまだあるのです!それは……
「テオバルト、今からどこに行くんじゃ?」
そうです。なんとこの武器意思があるんです!今のように僕に結構話しかけてきます。
武器屋では声を出して話していたのですが、意志を乗せてヴェルネアスに話しかけると伝わるらしいです。
「今から討伐依頼を受けに行くんです。敵はコボルトですね。」
「妾の力を試すにはちょうど良いな。まだ目覚めてすぐじゃから本調子ではないがコボルト相手にはいいくらいであろう。」
「頼りにしてますね。」
俺たちがそんなやり取りをしていると今回の依頼場所であるラルビック森林に到着した。
「テオちゃんここからはいつ何時敵が出てくるか分からないからしっかりと気を引き締めること。いいわね?」
「わかりました!」
俺はさっきまでとは違いいつでも対応できるように気を引き締めた。
「テオちゃんまずは無魔法の"気配察知"を使って見ましょうか。それでどこに敵がいるかわかるわよ。」
「気配察知ですね。分かりました、やってみます。」
気配察知はLv5で使えるようになる。今はLv6だから不思議とどうやれば気配察知を使えるかが分かる。
微量の魔力を自分を中心として広げていく感じだ。
「バビロアさん、西南の方向に何かいます!」
「やっぱり1発で使えたのね……えっと、西南の方向だったわね。ならそっちに向かいましょう。」
本来は1回で使えるものじゃないのだろうか?
そんなことを考えつつ俺たちは気配察知に引っかかった何かに向かっていった。
移動中も気配察知を使っていたから迷わず目的の場所まで来れた。
「バビロアさん、あれがコボルトですか?」
「えぇ、そうよ。基本コボルト達は3匹程度が一組となって行動するのだけど恐らくあれははぐれね。」
そこにいたのは狼が仁王立ちしたような生き物がいた。手には棍棒を持っており獲物を探し回っているみたいだった。
「じゃあテオちゃん、まずは自分が思うように動いてみなさい。危なかったら助けにはいるからね。」
「分かりました。」
俺はどうやってコボルトを倒すか考え始めた。
「テオバルト、所詮相手はコボルトじゃ。派手に魔法を打てば相手も粉々よぉ。」
「そうかもしれないけどそれはダメだよ!今は森の中だからできるだけ周りに被害を出さないようにしないと……」
そうだ、ここは森の中だからまず火魔法を打つなんてことはあってはならない。もし火魔法を打ってしまえば森全体が燃えてしまう。
そうなれば火魔法以外になるのだが、俺が使える属性は全てなのだが外向きには火、水、風の3つにしている。だからどうせならこの3つで戦いたいのだが……
よし、ここは風魔法で倒してみよう!
俺はコボルトに気づかれないよう後ろに周り敵の急所つまり首を狙って魔法を放った。
「風弾!」
俺が放った魔法は見事コボルトへと命中した。しかしその攻撃ではコボルトを仕留めきれなかった。
俺は手加減を覚えたことによって極度に魔法の威力を弱くしすぎたのだ。
コボルトは怒りの表情でこっちを向き、今にも俺へと飛びかかって来そうだった。
「テオバルト何をしておる!お主はあれっぽっちの雑魚魔物すら倒せんのか?」
「ち、違うよ!コボルトがあんなにも固いとは思わなかったからちょっと手加減しすぎちゃったんだよ!」
「して、ここからはどうするのじゃ?相手は不意打ちで攻撃されたからご立腹じゃぞ?」
「仕方ないじゃないか!相手が攻撃してきたあとの隙を狙ってもう1発魔法を当てるしかないかぁ。」
俺は再度コボルトへと向き直ったのと同じタイミングでコボルトが仕掛けてきた。
「グラァァァァァァ!」
「よっと、危ない危ない。日課で体を鍛えてなかったら避けれなかったよ。今度はこっちから行くね!」
「風弾!」
「グギャャャャャャャ!」
コボルトは断末魔と共に地へと伏していった。
「テオちゃんお疲れ様。どうだった?初めての討伐は。」
「そうですね、最初の攻撃で仕留めきれなかったのがダメでしたね。少々油断しすぎました。次からは気をつけます。」
俺は強くなったことからちょっと油断しすぎていたところがあったと思う。コボルトくらい……と思っていたかもしれない。
だが、気を抜けばいつでも命を落とす可能性はあると再度認識して討伐依頼を受けようと思った。
「そうね。手加減を覚えたことによってちょっと威力が弱すぎたかしら。まぁどれくらいの強さがいいかは慣れていけばわかるからね。それにそのあとの対応も良かったわよ。他には言うことなしだから引き続き討伐依頼をしましょうか。」
「はい!」
〜一方その頃〜
「くそ!あのガキさえいなければコレットちゃんは俺のものになっていて冒険者カードも剥奪されなかったのに!」
「メイビックさん!もうそれくらいにしときやしょうよ。今日何杯飲む気なんですか!?」
「あ?うるせえんだよ!俺様の勝手だろ!どうにかあのガキに一泡吹かせてやりたいなぁ。」
どうやったらあのガキにやり返せる。あいつは変に肝がすわってやがったからちょっとの事じゃ動じないか。
だが、俺様が地方の弱小貴族とはいえ男爵家の三男と知ったらきっとあいつも驚いて泣いて謝ってくるだろうよ。
でもそれだけじゃ足りねぇ!あいつは俺様の顔に魔法を打ってきやがった!これはもうあいつにも同じ目に……いや、それ以上の目に合ってもらわないとなぁ。冒険者を高値で雇えば協力してくれるだろう。
しかしどこで仕掛けようか、俺様はもうギルドへは入れない。何かいい機会が無いものか……
「なぁ、聞いたか?メイビックの野郎が登録したばかりの子供に負けたらしいぞ。」
「あぁ、もちろん。それでその子供が1週間後のDランク昇格試験を受けるらしいな。」
「あの子の才能は本物だな。きっと将来はSランク冒険者になるだろう。」
ほほ〜う。いい事を聞いた。Dランクの昇格試験となれば魔物狩りと決まっている。確か場所はラルビック森林だったな。
よし、そこで奴の息の根を止めてやろう。まぁ、魔物にやられることはよくあるからなぁ。俺だって気づかれることも無い。
「はっはっはっはっは!実に愉快だ!」
「やべ!メイビックだ!さっきの話聞かれてないだろうな!」
「分からない、とりあえず今はここを離れよう。」
せいぜい今しかない短い人生を楽しんでおくんだな!テオバルト!
読んでいただきありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!




