後始末
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俺が王女を救い出したあとゆっくりと王国へと帰っている途中に前から数十人の騎士がやってきて俺たちを保護してくれた。初めはその騎士たちのことが信用できなかったが、後ろから父様の声がして見てみるとほんとうに父様がいたので安心した。
「テオ!無事だったか!?」
「はい、父様。王女殿下なら無事ですよ。」
「そうか……って、テオ!右手を怪我してるじゃないか!」
「あぁ〜これくらい大丈夫ですよ。心配を掛けてしまい申し訳ございません。」
そうだ俺は盗賊のボスを思いっきり殴ったせいで右手の甲が血で滲んでしまったのだ。王女様を助けることに必死で全くきにならなかった。けど改めて認識するとちょっと痛くなってきた。
「おい!誰か回復魔法を使える者はいないか!」
「と、父様?大袈裟ですよ、こんな怪我くらいへっちゃらです。」
「何を言っているばかもの!クーにテオが王女殿下を助けに行ったと聞いた時は血の気が引いたのだぞ!?王女殿下を助けに行くとすぐに決断したことは本当にすごいことだ。しかしな?私はお前の親だ、とても心配したのだぞ……」
「父様、申し訳ござい――」
「どうしたのだ!?テオ!?」
「身体から力が抜け……て…」
「テオ、もしかして魔法を使ったのか?それなら恐らく魔力を急に使った反動だろう。お前は良くやった。少し休みなさい。」
「はい…ありがとう…ござ…います。」
俺は父様に保護されたことから安心して戦いの疲れがどっと押し寄せてきた。そして俺はそのまま眠りについたのだ。
「っんん〜、ここは王都の家?」
「テオ様!目覚めたのですね?良かったです!!」
「あぁ、マリアンネおはよう。なんでマリアンネが僕の部屋にいるの?」
「なんでって、テオ様パーティーの日から2日程ずっと寝ていたのですよ!?」
「え!僕2日も寝てたの!?」
「そうですよ!本当に心配したんですからね!とりあえず旦那様に伝えてきますね。」
どうやら俺は2日も寝込んでしまっていたらしい。しかし長く寝たおかげでこの前のだるさが嘘みたいに取れていた。
俺はなまっていた身体を徐々に起こしつつ慣らしていると父様が部屋にやってきた。
「テオ、調子はどうだ?どこかしんどいところはないか?」
「はい。2日も寝ていたおかげで身体はすっかり元気になりました。」
「そうか、それは良かった。それなら、病み上がりで悪いんだが王城へ行くぞ。陛下がお呼びだ。恐らく王女殿下の件だろう。行けるか?」
「わかりました。王城へ行きます。」
そして俺は父様に王城へと連れられて行った。
王城へ着いたら俺たちは客室に通された。そこで王城のメイドさんに紅茶を出され飲んで待っていると陛下と宰相様、それに騎士団長と魔法師団長が入ってきた。
「おぉ、やっと目覚めたか英雄殿。」
「心配しておりましたよ英雄殿。」
「いやぁ〜、全然起きないと聞いていたので驚きましたよ英雄殿。」
「もう身体は大丈夫なんだな英雄殿。」
・・・は?英…雄…殿?え、どういうこと?この話の流れ的に英雄殿って俺のことだよな?なんでこんな事になってんの!?
「あのぉ〜、英雄殿ってもしかして私のことでしょうか?」
「「「「当たり前だろう?」」」」
俺はこの国の重要人物達に総ツッコミされたのだった。
そのあとはなんとか説得して英雄殿呼びをやめてもらった。
「さて、本題だがテオバルト今回は本当に感謝している。我が娘を助けてくれてありがとう。」
「へ、陛下!?頭をお上げ下さい!陛下がやすやすと頭をお下げなさると国の者に示しがつきませんよ!!」
「感謝の気持ちも伝えられずふんぞり返っている方が示しがつかんよ。本当に助かった。お主がすぐに助けに行ってなかったら今ごろテレシアは奴隷商に売られていただろう。」
どうやらこの国の王様はとても律儀らしい。こんな子供相手でもしっかりと頭を下げお礼をする姿から俺はこの国のためにこの力を活かそうと改めて思った。恐らく陛下がこのような方だからこの国はこんなにも栄えているのだろう。
「いえいえ、当たり前のことをしただけです。」
「そうか、当たり前か……」
ん?なんだか含みのある言い方だなぁ、まぁ別にいいか。
「ところでお主は何か欲しいものとかあるか?今回のことでお主に褒美を取らそうと考えておるのだ。何かないか?」
「いえ、私はこの国のため、王女殿下のためにしたことなので褒美などはいりません。しかしもし貰えるならば我が父が経営するクレンティア領に欲しくございます。ということで父様何か欲しいものなどありますか?僕は特にないので父様に任せます。」
俺がそういうと全員がびっくりしている顔をしていた。あれ?俺何かやらかしたか?褒美は絶対貰わないといけなかったのか?どうしようとあたふたしていると王様が
「お主…本当に7歳……か?」
「え?は、はい。今年で7歳です。」
「そ、そうか。このくらいの歳ならあれが欲しいこれが欲しいと言うと思ったんだがお主がそれで良いならもうなにも言わぬ。では、ルフレント褒美は何にする。」
そのあとは大人だけで話していた。褒美のことについて詳しく話し込んでいた。その結果、褒美はクレンティア領は5年間の税収を免除、陛下御用達のワイン樽を20樽になった。陛下たちは再度俺に欲しいものがないか確認してきたけど俺は無いとキッパリ断った。
一通り話が終わったあと先程よりも真剣な顔をして陛下が俺に聞いてきた。
「テオバルト、お主のジョブは一体なんなのだ?」
俺はすぐさま父様に助けを求めた。
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