親子別姓
「私の名字にするに決まっているじゃない」
妻は言った。
だが、離婚したら名字が変わったらかわいそうじゃんとは言わなかった。
「何でだよ・・・」
夫はふてくされて言う。
どうせ彼女の言う通りになると分かっていたが。
「決まりね。
じゃあ、山田銀河でいいね」
後日、出生届にはそう書かれた。
鈴木銀河っていいけどな、
と夫は思ったが、もう口にしなかった。
202X年、夫婦別姓法案が通っていた。
その同年にはすでにこのような問題が発生していた。
いわゆる親子別姓問題であった。
二十年後、この夫婦は離婚した。
妻は夫側の実家との関係をうまく作れなかった。
夫側とすれば孫を取られたという思いで。
その状態で夫の父親との同居問題が現実になってきたからだった。
夫の母親がガンで亡くなり、
家事無能者の父親を一人にできないという事情だ。
妻は拒否した。
自分は受け入れられていないとずっと感じていた人間と同居することを。
そして二人は離婚した。
幸いがどうか、子供の名字は変わらなかった。
離婚から十年後、二人の子、鈴木銀河は父親になった。
名前は、田中ソラ。
銀河夫妻も夫婦別姓で、子供は自分と同じ母親の性にした。
銀河の母は最期まで反対していたという。
いいかげん、夫婦別姓の議論をやめませんか。
みんな引っかかるのは、親子別姓となるからでは。
真の問題と向き合いましょう。
私はファミリーネームは同じ方がいいと思います。
夫側、妻側、新しいモノでも。
ただ戸籍の法律を改正して、
どちらの旧姓でも有効であるようにすればよいのでは。
この情報化社会、マイナンバーや免許証などに追加するのは容易のはず。




