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プロローグ

はい、あらすじ通り、息抜きです。本気で書きません。適当です。設定適当。支離滅裂。誤字だけは直しとく。とりあえずそんな形で、どうぞ。まあ、最初は説明からなんですけどね。すぐ二話目投稿するんで。

 ----2102年……某国の科学者チームが、遂に脳内マイクロチップによる思考能力増大、脳波完全解析、及び記憶の記録、性格や人格のデータ化に成功。

 成功当初はプライバシーや人権等の面から批判や糺弾が殺到したものの、翌年、同チームが内蔵データのブラックボックス化処理プログラムを開発。そのプログラムは、普段は完全にその内部をブラックボックス化し、如何なるハッキングやウイルスをも受け付けず、もし脳波が検出不可になれば即座にデータを削除する事が出来た。

 しかし、特定の犯罪行為───人殺しや強盗、強姦、住居侵入等───を犯すと、その際に放出される特殊な脳波と分泌物を検出し、ブラックボックス化が解除される使用となっていた。


 それでもまだ人権団体は騒いでいたが、世界の人口の半数以上がその有用さに気づき、次々と脳内チップを埋め込んでいくことで、徐々にその規模を縮小。2114年には遂に強硬手段のテロを起こし、世界規模で撲滅運動が勃発。2182年現在では、本当に細々としか活動できていない状況にある。


 そこからは、一気に時代が進んだ通っても過言ではなかった。脳の構造が解明されていき、同時にコンピュータの頭脳である演算装置、及びAIの技術が特に進歩していった。

 そんな中、他の分野は進んでいなかったのかと言われれば、そうではない。寧ろ、本当に進んだと言っても過言ではないのが、ゲーム業界だった。

 脳科学の研究が進むにつれ、脳の構造が解明されてゆく。そのうち、思考する部分や精神がある部分が判明していき、睡眠の原理も完全に解明されていった。その技術や知識を極めた一つの科学者チームが、夢とロマンを追い求める為に莫大な、それこそ国家予算級の資金を軽々と使い研究していたのが、フルダイブ型VRの実用化であった。


 フルダイブ型VRは、そもそも2083年時点で既に完成していた。しかし、それは世界が待ち望んでいたようなものではなく、寧ろ麻薬が蜂蜜に砂糖を飽和させてなお入れ続けたような甘さを誇る、欠陥品と呼べる代物だった。


 思考誘導技術で脳を強制的に睡眠状態へとトランスさせ、そこから夢に干渉、コンピュータへと接続させる。


 大まかな概論は上記の通りだった。

 当時の科学者からすればオーパーツに当たるような技術をふんだんに使用し、完成したフルダイブ型VRは、しかし、ダイブした者を一瞬で廃人へと誘う狂気のマシンだったのだ。

 原因は、未熟な思考誘導によるニューロンへの干渉。その後の夢に干渉してコンピュータへと接続することによるニューロンの完全崩壊。

 その当時、夢の機械の全く真逆の在り方から、世界からの落胆は大きく、開発チームは激しい謗りを受けた。


 しかし、脳科学が進歩し、脳の完全解剖が完了した。

 その結果、呆れるほどの順調さでフルダイブ型VRの開発に成功。

 AI技術も、人間と遜色ないレベルまで発展したおかげもあって、人間味溢れる電脳世界が構築され、それを『真なる仮想異世界』と称したのは誰だっただろうか?


 当初は初期段階であったので乱雑でバグだらけだったVRゲームも、世代を重ねると徐々に改善されていき、2178年、遂に《完全なる世界》の構築に成功した。

 その技術は比較的高値で公開されたものの、即座に購入希望が殺到。とある人物に至っては数分で一億円を超える金額を入手してしまった。

 そしてその煽りを受けて、世界中の資金が電子マネーへと完全に統一。レートなどはAIが計算することで、拍子抜けするほど簡単に、両替が成立した。余談ではあるが、電子マネーの保護にも脳内チップのシステムが応用され、ハッキングなど出来なくなった。

 以後、そのシステムはあらゆるシステムへと起用され、サイバー犯罪は以後出現することがなくなった。


 熱気に包まれるゲーム業界。そんな中、2180年に新たに開発されたVRゲーム。

 名を、《Life of Raison d'etre》。《人生の存在意義》と銘されたそのゲームは、全世界で初めて、脳内チップへのアクセス権限を獲得したゲームである。

 発表当初は不安がる人が多かったが、2回目のPVで不安が歓喜に変わった。







 ーー脳内チップへのアクセスによる、性格や人格のデータ取得


 ーー獲得データを人間的思考性AIと准量子演算機級コンピュータで再解析


 ーー再解析した結果より、合致する完全個人型能力、通称【存在意義(レゾンデートル)】を新たに作成し、ゲームへと組み込む


 ーー【存在意義(レゾンデートル)】は種子。それ自体は大して力を持たないが、育つにつれ、より太い幹と強靭な枝を獲得していく大いなる木の種子


 ーー種である【存在意義(レゾンデートル)】からは選択した行動によって千差万別、いや、億離兆変とでも呼ぶべき成長をする


 ーーこのゲームには、凡庸スキルと呼ぶべきものや、レベル、能力値、果ては称号や種族選択といったものは無い。あるのは全て、あなた自身のチカラだけ


 ーーこれまでの行動から作り出された【存在意義(レゾンデートル)】は、その名の通り、あなた自身の存在の証明となる事だろう






 そのようなPVが流れ、そのゲームは一躍、ニュースのトップを連日占めるようになった。


 全世界1,524サーバー、同時接続可能。


 本物の量子演算機を本サーバーとし、そこから世界中のサーバーへと接続される。この形こそ、【存在意義(レゾンデートル)】の一つの形であるとでも言うように。


 初期発売数は驚異の2,900万ロット。ゲーム機本体は倍の4,800万台。

 日本円にして、両者合わせて98万7,500円のそれの予約は一瞬で埋まり、多くの掲示板でお祭り騒ぎとお通夜ムードを醸し出した。


 時は流れとうとうサービス開始の日。


 多くの人々がワクワクと待ちわびる中、1つの重大発表がなされた。





 ーー掲示板での、ネタバレ、及び、能力開示の禁止






 それは、少し考えれば最もなことであった。

 なぜなら、【存在意義(レゾンデートル)】とは即ち、最重要プライバシーである人格を表すもの。安易に話せば、その者の最も深い部分を侵すこととなる。


 その禁止宣言に世界は愕然としたものの、しかし、それは一瞬のこと。


 その熱意は燻ることを知らないがごとく、覚めることは無かった。









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