シスターとして 03
翌日、私は休暇で一人で散歩に出かけます。
市場を冷かした後、広場で遅めの昼食を取ります。
今日のお昼はミミちゃんが作ってくれたサンドイッチです。
広場を子供達が走り周りお爺さんが日向ぼっこをしていて、よく見ればカップルなのか男性と女性の二人でベンチやランチマットを広げている姿もちらほらしています。
少し羨ましくて私にも彼氏とかできないかなと名前も知らない金髪の君のことを考えてしまいます。
しばらくベンチでぼーっとした後、夕食の材料を頼まれていたのを思い出し食品売り場に向かいます。
今日のメニューは何にしようかと考えながら人込みを進んで目的の八百屋さんに着き店主のおすすめだというトマトと玉葱買い込み教会に戻ります。
お手製のミートソースを作りオニオンスープを添えてパスタを茹でて完了です。
就寝前に皆で雑談に講じていたら恋バナで
「金髪の君って素敵だよね」
「私達とは身分が違いすぎだけど……なら可能性があるのかしらね」
……の部分は聞こえなかったけど思われてる子がいるのかな?
久しぶりに昔の夢をみた。
両親が健在だった頃、家族三人仲良く夕餉を囲むごくありふれた日常。
頬に涙の通った後を感じ、夜中に目を覚ます。
ふと、喉の渇きを感じて水差しからコップに水を移し飲み干してから寝直す。
蒸し蒸しして少々寝付きにくい一夜だった。
中庭の掃除をする音で目を覚まし欠伸を噛み殺して起床し慌てて着替えを済ませ清掃に参加します。
今日は孤児院への慰問の日で今日はどんな話をしてあげようかと考えながら出かけます。
午前中は童話を子供達に聞かせ、一緒に昼食を取りそれから散歩に繰り出します。
広場で子供達が遊んでいるのを見守りながらたまたま居合わせた人と他愛もないおしゃべりをして過ごします。
夕刻の前に子供たちを孤児院に送り届け岐路につきます。
最近、人攫いが増えているという話を思い出し教会への道を急ぎます。
あって欲しくないことは本当によく起きるもので武装した数人に囲まれて森に攫われてしまうのでした。
話の展開が変わるので今回は短めです。
投稿は順次出来上がり次第区切りのよい部分でする予定です。