アイシャと恋バナ 01
国境の町ハイムを出てアイシャ姫が馬車に相乗りし雑談に華を咲かせている。
順調に馬車は進み途中中継地点のカンバックの街にたどり着いた。
街の周辺は飼葉にするための小麦畑が広がっている。
アイシャ姫の勧めで宿屋に泊まることになった。
使節の一人だけは子爵に挨拶に伺うとのことで私達は観光を楽しむことにする。
思い返してみればポートランドを出ることすら考えられなかったのに他国の街を今巡っている。
「アンナ、アンナってばぼーとしちゃって大丈夫?」
少し考え事をしていてアイシャさんに心配をかけてしまったみたいだ。
「ここで少しお茶にしましょう」
なんでもお勧めのカフェらしい。
テラス席を勧められ席ににつくと風が通っていて心地よい。
話はいつしか恋の話になり、アイシャさんは素敵な出会いを求めているけど中々出会いがないと嘆いている。
自分は思い人はいるけど告白する勇気がないのだと言うと馴れ初め等を詳しく聞かれ赤面してしまいます。
アイシャさんも幼い頃はいいなと思っていた相手が数人いたそうだけどいつの間にか疎遠になっていったそうです。




