表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たった一ヶ月で初心者女子高生が格闘ゲームを極める話  作者: 葉月 優奈
六話:間合いの時間
71/152

071

祈里が、まもなくしてトイレから帰ってきた。

祈里は、今日はおとなしく勉強をしていた。

俺と杏那が、『リアルファイター5』でスパーリング中。

よくゲームをしている中で、集中して勉強できるよな。

杏那の『ユズ』は、俺がランダムで選ばれた『チョ・イルテン』と戦っていた。


チョ・イルテンは、テコンドーのオリンピックの金メダリストという設定でキックが得意。

ただし、テコンドーの選手のような道着は着ていない。

むしろライダースーツにヘルメット姿、ただのバイクのライダーにしか見えない。

ランダムに選べば、『チョ』のような不人気なキャラが選ばれるのはあるあるだ。

確かに、俺も祈里もあまり進んで使わないキャラではある。


「このキャラもいるの?」

「『チョ』はいるよ、しかも上手い人が使うと強いし。これとか」

そう言いながら、画面のライダースーツの男は構えを変えた。

右足をあげて、鶴のように立っていた。


「これって?」

「『チョ』は二種類の構えがある、それで技の派生も違うしなにより攻撃範囲も違う。

これは(ハク)の構えという、()の構えもあるが」

「何が違うの?」

「簡単に言うと攻撃のリーチが違う。例えば同じ二回キックでも」

鶴のポーズで、キックボタンを二回押す。

すると、ミドルキックを上と中段に蹴り込んでいく。

距離も長く、間合いは違うのだ。


「こっちが鷹の構え、ちなみに構えチェンジはパンチ、キック、ガード同時押し」

すると、右足を下ろして、左足を前に出す。左手をガードするように構えていた。

そのままキックボタンを二回押す。

すると左足で膝蹴りをしたあとに、そのまま踏みつけてきた。


「同じコマンドなの?」

「同じコマンド、でも構えで全然違う」

「奥が深いのね」

「当然、間合いも変わってくるわけだが」

「間合い、距離のことね」

「うん、このゲームは3Dゲームだから奥行もあるし。それ以上に、やはり大事なのは相手との距離」

説明をしているさなかに、杏那のユズが俺の『チョ』をボコボコにした。

結局五ポイントを奪って、ユズが勝っていた。


「確かに距離は大事よね」

「じゃあ、試験するか。今から俺が使うこいつに勝ってみろ。俺はガチでやるから」

そう言いながらキャラクター選択画面、俺は魔法少女『レイナ』を選んでいた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ