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たった一ヶ月で初心者女子高生が格闘ゲームを極める話  作者: 葉月 優奈
四話:アーケードモード
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あれから、一時間。

杏那は、本当に優等生だ。優等生という理由は、この高い集中力があるからだと俺は思った。

決められたことを、ノルマとして課せば黙々とやるタイプだ。

そして、杏那は思いのほか早くコンボの入力を終わらせていた。


「いい感じだな」

「これぐらい、当然よ」

「もちろん、時間があればここで何回でも技の練習は出来るから」

「基本はいいけど、そろそろゲーセンでやっても……」

「じゃあ次は、これだ」

そう言いながら俺はトレーニングモードを終了させて、アーケードモードに変えた。


「今度は何?『アーケードモード』?」

「ああ、アーケードモードだ。ゲーセンの『リアルファイター5』と同じ。

難易度は、初心者にしては厳しめのハードにしてある。

ゲーセンの『リアルファイター6』は、難易度ノーマルだとしたら?」

「つまりはアーケードモードを、クリアすればゲーセンに行けるのね」

「まあ、そうだな。クリアは条件だけどそれ以外もある」

「なによ?それ以外の条件って?」

「ユズ以外使用禁止な」

「わ、わかっているわよ!初めからユズ以外使う気がないわ!」

俺は杏那に念を押しながら、杏奈はアーケードモードを始めていた。


アーケードゲームは一人ずつ、対戦相手が出てくる。

全部で八人、勝てばクリアになるルールだ。

ポイントは三本制、三回相手のライフを0にすれば勝ち抜けるルールだ。


基本がしっかりしている杏那は、順調に勝ち上がっていった。

初めの五人は、ランダムで登場する。

その五人に対して、たまにポイントは奪われるがそれでも三本連取して勝ち抜けた。


「アーケードモードって、なんか弱くない?」

「まあ、今まで戦った相手が上級者ばかりだったからな」

祈里も、竜二もリアルファイター歴三年以上のベテランだ。

優勝経験もある上級者としか戦っていない杏那にとって、最初の五人は歯ごたえのない相手に感じるだろう。


「だが、問題は六人目からだ」

「六人目?」

「ああ、六人目から後ろの三人は固定なんだ」

「あら、そうなの?」

そんな杏那の前に、現れた六人目は覆面レスラー『デス・ストロング』だった。

そして、デス・ストロングとのユズの演出が、綺麗な映画の如く始まっていた



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