表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たった一ヶ月で初心者女子高生が格闘ゲームを極める話  作者: 葉月 優奈
十二話:県大会
147/152

147

攻略本を見せたある日、杏那に聞かれたことがあった。

それは、『当て身』ってどんな技なのか。

攻撃を当てさせて、攻撃の勢いを利用して投げる技。

白白山は、その『当て身』を持っているキャラだ。そこから発生するコンボもあるぐらいだ。


画面を見ながら、杏那は難しい表情を浮かべていた。

隣の白白山が、攻撃を待ち構えていた。


(当て身を警戒してユズは、これで簡単に攻め込めない)

当て身は、攻撃側からしたらこれほど嫌なものはない。

投げ扱いなので、カウンターにこそならないがダメージは低くない。

俺は椅子に座ったまま、杏那の戦いを見入っていた。


(近づけば、白白山は投げもある)

白白山は見た目通りに力士だし、投げ技が充実している。こうなると、スピード勝負は難しい。

リーチも短いので、白白山の投げの間合いに入らないといけない。


(だが、当て身には、欠点もある)

決して万能ではない。攻撃のパターンがわからないと、当て身は使えないのだ。

上段か下段かと張るのだけど。次の攻撃が読まれたら、杏那の負けだ。


(どうする?杏那)

俺はアドバイスができない。だから見守るしかない。

時間が過ぎる、無理に白白山は攻めに来ない。

それでも杏那は、諦めなかった。顔がしっかり画面を見ていたからだ。


(まさか、クイーンスタンプ?)

そして、ユズが思い切り前蹴りを見せた。

不意に見せたのか、当て身は完全にミスした。上段を取るつもりだったのだろうか。


クイーンスタンプが、命中すると一気に間合いが狭まっていく。

白白山は、なんとか投げようとした。

だがユズは、杏那はコンボの入力が早かった。


「勝者、アンナっ!」

最後は、ユズが勝利のポーズを決めていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ