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ホームレス少女  作者: Rewrite
水無月彼方編
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エピローグ

あの後僕たちはそのまま病院に泊まることになった。

 時間も時間で、元から泊まる準備もしてきてあったので特に困ることはなかった。

 病院の宿直室で夜を過ごして、朝起きてから彼方ちゃんの両親のもとに行き、昼ごろには一旦家に帰った。

 家に帰ると、家の前に翔君、間宮さん、広志君が居て、どうなったか聞かれた。

 答えはもちろんハッピーエンド。

 みんな喜んでくれた。

 それからすぐに僕の家でパーティー。

 みんなで料理を食べて、飲み物を飲んで、騒いで、楽しかった。

 それから数日後、僕の携帯に連絡が入った。

 電話の内容は彼方ちゃんの両親が目覚めた急いできてほしいという内容だった。

 僕達はすぐに病院に向かった。

 病室に入るとそこには起き上がっている彼方ちゃんの両親が居て、僕たちを出迎えてくれた。

 僕は簡単に挨拶と自己紹介を済ませると一人病室を出た。

 今は彼方ちゃんと両親の家族の時間をあげたかった。


 そしてまた数日が経った。

 もう僕の家に彼方ちゃんはいない。そう両親のもとへと帰ったのだ。


「やっぱり、寂しいな」


 一人そんなことをつぶやく。

 この数週間の間いつも彼方ちゃんがいたからいつも二人だった。

 話す人がいた。けれど今はもういない。

 ベランダに出て、少し黄昏てみた。

 今日も変わらず空は青い。

 一応彼方ちゃんと連絡先は交換したが(携帯を買ってもらったらしい)あれから一度も連絡がない。

 いろいろと忙しいのだろう。



 そしてまた数日が経った。

 気づけばもう大学の登校日になっていて、僕も今日から大学二年生。

 彼方ちゃんがいない生活に慣れ始めていたが、今もまだ時々彼方ちゃんの名前を呼んでしまう。


「彼方ちゃん! あさごは……」


 このように……

 僕は一人悲しく朝食を取り、大学に行く準備をして玄関で靴を履く。

 また、なにげない一日が始まる。

 そう思いながら玄関を開けようとした。

 するとチャイムが鳴る。


 ピンポーン


 誰だろう。翔君たちか?

 進級して一日目だから一緒に行こうとかそんな感じだろう。僕は玄関のドアを開ける。

 そこには翔君の姿はなかった。間宮さんの姿も、広志君の姿も、もちろん近所の人の姿も。


 そこにあったのは……


 彼方ちゃんの姿だった……


「えっ?」


 目を疑った。

 目をこするけど目の前に彼方ちゃんが見える。

 頬を叩いても夢から覚めない。つまり、目の前の彼方ちゃんは本物。


「今日からこのアパートの向かいに引っ越してきた水無月彼方です。両親ともどもよろしくお願いします!」


 彼方ちゃんがぺこりと頭を下げる。後ろには彼方ちゃんの両親の姿もあった。

 はあ、最近連絡がないと思っていたらこんな最高のサプライズを用意してくれていたなんて。

 うれしすぎる。


「はい! 今日からよろしくおねがいします! あと……ただいま! 彼方ちゃん!」


 彼方ちゃんは一瞬驚いた表情を見せると、にっこり笑って


「はい! ただいまです! 佐渡さん!!」


 と、元気よく返事してくれた。

 これからも僕と彼方ちゃんの物語は続いていくのだろう。

 楽しいことも辛いこともいっぱいあるだろう。

 でも、今はこの幸せを素直に喜んでおこう。


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