3日目
おうちのトランポリンの上にお気に入りのぬいぐるみやお人形達をいっぱい並べて、手には相棒の白いワンワンのぬいぐるみ。
ぬいぐるみ達に一生懸命説明しているそらから君は真剣な表情
「いいか?地球の後ろで一斉にジャンプするんだよ!
そしたらエベレストがドカーンってなって火星と月が合体して新しい地球が出来るんだよ!
ミッキーみたいな!!!」
世にも珍しい新しい惑星が爆誕した。
「大丈夫!位置はずれるけど太陽に吸引されるから!!」
位置がずれた時点でヤバそうだし太陽に吸引されたらお終いなんじゃないだろうか?
「いくよー!せーの!!!」
ドンッとトランポリンの真ん中に勢い良くジャンプして飛び乗った。
トランポリンの上の人形たちがバラッバラっと外に飛び散って行く。
「よし成功だ!」
なにが?
今日もそらから君のお人形遊びのお話しは、まったく意味が分からない。
「成功したの?よかったね。この前言ってた "宇宙からの侵略者VSワンワン王国“のお話し?」
「そんなとこ〜。」
お人形遊びに満足したのか、画用紙とクレヨンで絵を書き出したそらから君
おや珍しい。いつも一日中お人形遊びに夢中なのに。
見ると犬、ネコ、ウサギ、可愛い動物たちがいっぱいだ。動物園かな?ふふっ
「上手に描けてるねぇ~」
ほのぼのしながら絵を覗き込む。
「うん!」
それから赤いクレヨンで、動物達を線で囲っていくそらから君。
???
「これは殺人現場!今から現場検証。」
「!!!!!??????」
「犯人は、この中にいる!!!」
いきなり刑事ドラマが始まった。
怖いよ!一瞬マジでびびったよ!
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってそらから君!なんでそんな話し?殺人現場とか怖いし、どうしたの急に」
「この前パパが見てたテレビでやってた!連続殺人鬼」
『犯人は、あいつか!!!』
心の中で思わず舌打ち。
「犯人は悪いやつで、たくさん殺すんだよ。」
赤いクレヨンで更にもう一つ動物キャラを線で囲む
「ほら大変だ!!あらたな犠牲者が!!!」
「ストーップ!ストーップ!ストーップ!ちょっと待ってこの遊びはやめよう!」
教育に悪い!コナ◯君でさえまだ見せてないのに、
小さなこどもに何見せとんじゃアイツは!
「何でよ!」
「ママそんな話し怖いし嫌だよ。」
「でも連続殺人犯だから早く逮捕しないと駄目なんだよ!」
「…………犯人は、ママが逮捕しておくよ。」
あとでね、しめておきます!
「もーう、わがままなんだからぁ」
ヤレヤレと言いたげにクレヨンをしまう。
「まぁいいや、じゃあDVD見よう!」
気分が切り替わったのでホッとする。
「そうだね!それがいいね!何見ようか?機関車トーマス?プーさん?」
「もう、そらから君そんなの見ないよ。そんなの赤ちゃんが見るやつじゃない!ちがうやつ!」
「そっか、ごめん、えーっと、じゃあどれがいいかな?」
「あれ!あれがいい!あれ!ネズミのやつ!ネズミ凄いやつ!」
謎解き連想ゲーム開催&謎解きスキル発動。
「ネズミが凄い?なんだろミッキーマウス?」
「全然ちがうよ!なんでわかんかいかなぁ〜。もう〜アレだってばぁ。バトルするやつ!」
「バトル?もしかしてポケモン?ネズミってピカチュウの事?」
「違う!ビカチュウはピカチュウ!ネズミじゃない!どうしてわかんないの!?」
段々と機嫌が悪くなるそらから君。ヤバいそろそろ当てないと。
「ほらーネコがんばるけど、ネズミ捕まえられなくて、バトルでいつもネコ負ける。」
あっ、もしかしてアレかな?
「わかった!!!トムと………「そう!トムとレディー!!!」」
「トムとレディー早くつけて!」
「トムとレッディー!!!」
………主演オードリー・ヘプバーンかな?
♪トム トム トム ニャ〜ゴ レディー レディー レディー チュー♪
歌いながらDVDを見ているそらから君の後ろで笑いを噛み殺した。