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プロローグ

誰であろうと自分の窮地には焦る。

強者弱者、富豪や貧民関係なく訪れる窮地には誰もが誰の目から見てもみっともなく狼狽えるものだ。

そしてそれは人間だけに留まらず、絶対的上位存在たる神であっても同じことであった。

「マズい、マズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいぃ!!!どうすれば、どうすればよいのだァッ!!!クソッ!!!!」

陽光を映し出したような煌びやかな金髪、ギリシャ彫刻のように美しく鍛え上げられた肉体、炎をも紅く染め上げるような瞳を持つ戦神ニーケは自慢の美貌を鬼の形相に歪め品のない博徒のように騒ぎ立てていた。

彼は神の中でも最上位の階級であり焦燥感とは無縁の生活を送ってきたが、その反動が今一度に押し寄せ数億年ぶりのパニックに陥っている。

というのも、彼はとある罪を犯し神としての地位が全て失われようとしているのだ。

「ニーケよ、荒れておるな。折角の美貌が台無しじゃぞ?」

「っ!最高神様!お見苦しい所を!」

荒れ狂う戦神の暴走を見かねた最高神が止めに入った。

見た目は典型的な老人の姿形をしているが、暴走する神を存在するだけで黙らせるその姿はまさしく最高神そのものである。

「ニーケよ、暴走する気持ちは理解できるが、今回の件は完全にお前さんの自業自得じゃぞ?」

「そこをどうにか!お慈悲をくださいませ!最高神様!」

「そう言うがのう、十分慈悲はやっとるぞ?本来なら完全に神の座を追われとるからな?」

「そこを!そこをなんとか!!!!」

「やかましいわ!耳元で騒ぐでない!まったく・・・」

しかしニーケは騒がずにはいられない。

彼は今人間でいう所の示談の途中である。しかし、相手の提示する額には全く足りない。その前の罰金やら迷惑料やらを払っているうちに資産が底をついてしまった。

今、彼は新しい金策を探しているところだった。しかし何も頭に浮かばない。

このまま破産するかと思われたが・・・

「!、ニーケよ、だったら救済はどうじゃ?」

「救済・・・その手がありましたか!」

救済とは神々の間で流行っている異世界召喚を利用したギャンブルのことである。

その手順はこうだ。

①神が勇者となるものを選び、滅ぶ可能性の高い世界に召喚する。

②他の神々がその救済が成功するか否かを賭ける。

③救済に成功すれば神々が賭けに出した資産全てが勇者を召喚した神の物となる。」

ニーケも昔救済を行って資産を築いたことがあった。

「感謝します最高神様!」

「うむ。くるしゅうない。」

ニーケは早速自身の玉座へ駆け出した。

「凡夫、凡夫、凡愚、凡愚・・・此奴はギリ凡夫・・・ああああああああ!!おらぬ!!全くおらぬ!!誰か骨のある者はおらぬのか!!」

ニーケは癇癪を起こす寸前だった。

「?此奴は・・・」

しかし、そこに一人の少年が目に入った。

それは大きなアホ毛を持っており、顔立ちは中々に整っている、そこそこ高身長の少年だった。

そして、同年代ではまずありえない特異体質でもあったのだ。

それにニーケは目を付けた。

「ほう・・・此奴は中々・・・!!いや、逸材だ!!このような者は久しぶりだ!!」

欲しい玩具を買ってもらった子供のようにはしゃぎながら逸材を見つけ出したニーケは、此度の救済に使用する勇者を見つけ出した。

「では、召喚をを行う!ハアッ!!」

神の力で運命を歪め、近くのトラックに少年を轢き殺させる。しかし・・・

「ああ、死ぬかと思った・・・。」

「何ッ!?」

明らかにそのトラックは少年を轢いた。しかしその少年は複数個所を骨折しながらも生き延びたのだ。

「一筋縄ではいかぬということか・・・!」

ニーケは面白いと言わんばかりに笑みを浮かべた。

しかしその少年は殺せなかった。

脳天を撃たれど雷に打たれど重傷は負うが死なないのだ。

しかもその傷も数時間のうちに治ってしまう。

「何なのだ、あの人間は・・・」

さすがの事態に神たるニーケも呆れていた。

「最終手段だ!人間!」

ニーケは神の力を使い運命を歪めた。

しかしそれは、以前のものとは比較にならない力が込められていた。

「これが神の力だ!!人間ッ!!」

これにより少年は死亡した。具体的な死因はトラックに追突された後にガス爆発に巻き込まれ、コントロールを失った自爆テロの戦闘機が偶然真上を通りかかり、それが落ちてきて死亡した。

ギャグ漫画のような死因だが、こうでもしないと彼は殺せなかったのだ。

仕事を終えたニーケは最後の仕上げで彼に細工を施し、異世界へ送り出した。

「人間よ、我を楽しませた褒美だ。名を覚えてやる。」

ようやく神らしい尊大な態度でニーケは少年の名前を呼んだ。

灯 創真(ともしび そうま)


















初投稿読んでくれてありがとうございます!

これが初の作品なのでこれからも読んでくれたら嬉しいです!!

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