死にそうな私と彼
私はサキ、今死にかけている。
思い返せば色んなことがあった。
幼い頃、たかし君という男の子と出会った。
その子は正義感が強く、いつも優しくて毎日仲良く遊んでいた。
小学生の時口喧嘩になって殴られそうになった私を守ってくれた。
中学生の時いじめられていた私を1人庇ってくれた。
同じ高校に行って入学式の時告白されて付き合った。
色んなところにデートに行った。
遊園地や水族館、動物園に行ったのがとても楽しかった。
そんな時クラスメイトの会話が聞こえてきた
「たかしはイケてるのになんであんな地味女と付き
合ってるんだろうなw」
「ほんとそれなーあの子キモすぎww」
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ドスン!
トラックと人がぶつかった。
焦る運転手と救急車を呼ぶ歩行人。
そして、血を流すたかし君の姿があった。
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「私たちもう別れない?」
「なんでだよ!まだ俺はサキのことが...」
「ごめんね、好きな人が出来ちゃって」
「なら、なんでサキも泣いてるんだよ...」
「とにかく!もう別れるから!」
元々釣り合ってないのは分かっていた。
そして、涙で前が見れないまま、私はトラックの方に突っ込んで行った。
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なんとかたかし君は一命を取り留めた。
「全部私のせいで、ごめんね...」
「いいよ、そんなこと。それより本当はなんで別れようなんて言ってきたんだ?」
「分かっているの。私とたかし君じゃ釣り合わないって。それでもやっぱり...私たかし君が好きなの!」
たかし君は私を抱きしめてこう言った
「俺も、サキが大好きだ!これからも、ずっと!」