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猫にまみれた家  作者: ミディア寝子
5/6

猫の散歩

 ラララ〜ラララ〜ラララ〜ラララ

 ラララ〜ラララ〜ララララ

 

 ブラボー!流石は母さん!素敵な美声!


 今日は男のいない日ですもの

 楽しく女同士でカラオケいたしましょう

 猫はいますけど…

 可愛いですわね本当に…

「あれ…?タマ、クロちゃんが見当たらないけど…」

 …?そんな事あるはずありませんわ

 だって誰一人扉を開けていませんし…どこかで眠っているのでは?

「ん〜…もしかして外に出たんじゃない?」

 なんでそんな発言をなさるのです?

 だって……え?

 うそでしょう?

 探し回っても家のどこにもクロの姿が見えません


 ん?んんん……………?

 和室の、扉が、ひ・ら・い・て・る!?

 大変!!!外に出たのでは?

「だからそう言って…え?本当に出たの?」

 

 ううっどこに行ったのクロちゃんや…

 はっ!

 もしかしたら、まだ近くに……いるのでは!

「いてくれないと困るわね」

 扉を締めて、ランタン持って、外へ探しに行きましょう!

 

「家の周りの駐車場と庭を………あっ…いた」

 早いですね!

 どこですか?クロは人見知りですので過剰に警戒してるかもですし…

「車の下にキラリと光る目がふたつ…玄関のドア開けて置いて、そっちに行ったら入れてね」

 了・解・です!

 完璧な作戦。クロを追い込むみたいに家の中へ

 ふふふ!これでクロちゃんは袋のネ・ズ・ミ!

 

 しかし…クロちゃんドアを避けて庭の方へ

 その後も何度も家の周りをグ〜ルグル

 結局、庭に近いドアを開けて挟み撃ちに

 草に隠れた子猫ちゃんは人間様の思惑通り

 部屋の中に転がり込んだ


「…………ふぅ、追いかけっこでもしたかったのかな?」

 ようやくですね

 クロちゃん疲れて全く動きませんわ…

「色んな所の匂いを嗅いで家だと安心してるのか…良かった」

 色んな所へ行ったり来たりして匂いをかいではゴロゴロ寝そべっている猫。

 近寄ると怯えて、遠ざかるとリラックスして……

 

 その後、男が帰ってきて…

「あのクロが外に出かけれたとは…まあ、ちゃんと見てないのが悪い」

「全く…母さんもタマも何してるんだ?まぁ…ふあぁ…おやすみ」

 と、言いたい放題

 けれどもたしかにその通り

 ミャーはすぐに寝ようとするけど、父さんは呆れているみたい

 何たる失態、もうしませんわ!


 なんて言ったけど……したらしたでしょうがないわよね…?

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