アムール
レオーネに対面したゆり。
リーベに助けてもらったことを知った。
そしてリーベと対面した。
「大丈夫か?君。」
「あ…はい。」
リーベはほっとした顔をした後尋ねた。
「ちなみに君どこから来たんだい?」
「リーベ様。こちらの方はペーシ島からいらっしゃったようですわ。」
「ほぉ。ペーシ島。」
なぜかしかめた表情をしていた。
「えっと…。あの…リーベ…さん?」
「ん?あぁすまない。自己紹介がまだだったな。私の名前はリーベ。見ての通りこの屋敷の当主だ。」
「あ、はい!よろしくお願いします。」
「それで…君は?」
「あ…私…は…。」
(何か本名言ったら怪しまれそうな気がする…。偽名でも名乗る?)
その時何かの記憶が頭に映し出された。
女性と男性がゆりのことを見つめて話している。
『あなたの名前はリワ・アムール。』
『あぁ。いい名前だ。これからよろしくなアムール。』
(え…。今…のは…?)
「リワ・アムール…」
「え?」
リーベとレオーネがぽかんとした表情で言った。
「今何とおっしゃいました…?」
「私の…名前は…アムールです…!!」
「アムール…。」
「へ?私…何か変なこと…言いました?」
「いいや…。言ってない…あぁ大丈夫だ。」
何かを堪えているようにしていた。
「食事を作っておくから後で食べに来てくれ。」
「あ、ありがとうございます。」
はぁと息をしてレオーネに話しかけた。
「レオーネ後は頼んだ。」
「かしこまりました。ご主人様。」
ドアがドタッと閉まりリーベは出ていってしまった。その後少し沈黙の時間が続いた。ゆりは勇気を振り絞りレオーネに話しかける。
「あ、あの!さっきのリーベさんは…」
「えぇ…。そうですね。お話いたしましょう。」
「いいん…ですか…?」
驚いた。リーベは話す許可もしていないのに。
「大丈夫ですよ。ご主人様からの許可はいただいております。」
「へ!?!?」
さらに驚いた。許可なんてしていなかったのに。
「それではお話いたしましょう。リーベ様のこと、そして神魔法について。」