プロローグ
初めまして!
小説を書くこと自体初挑戦のかいというものです。
投稿頻度は…まぁ完全に気分次第なので気長にお待ちください…!
小説を読み返して自分でも主人公が誰か分からなくなるという事件が発生してしまったのであらかじめ言っておきます…主人公はアクトです!
初投稿にして執筆初挑戦なので読んでいて色々おかしな点などあると思うのでどんどん指摘してくれると嬉しいです!
それでは「ユーステリア学園」…お楽しみください!
「あははは」
少女は笑っていた。
「ははははは」
数多くのかつて怪物や人間だったものの上で笑っていた。
「はははははは…」
寂しそうに、悲しそうに笑っていた。
「はははは」
みんないなくなり一人ぼっちになったことを誤魔化すように…ただ一人涙を流しながら笑い続けていた。
話は10年ほどさかのぼる
「やっとアクト様に会えるんだなぁ…!」
学園では授業中にも関わらず廊下で嬉しさを隠しながらでも隠しきれていない少女が歩いていた。
「27年前から突如として現れた怪物に人類は混乱し人口の減少を余儀なくされた…」
今は2097年、場所は対バステル戦闘員育成学園「ユーステリア学園」
ここはバステルに対抗するために集められた子供達を育成することを目的として建てられた学園である。
そして現在歴史兼担任のエリウィン先生が授業をしていた
「しかしそこで開発された兵器によりバステルとの戦争は硬直状態へと突入した。」
この学園は総生徒数300人ちょい、3学年各5クラスある。
そしてここは1-4の教室、エリウィン先生による6時間目の歴史の授業中である。
「あーあ、その話何度目だろうな…」
毎日のように繰り返される(1週間に1日)お話にクリフェンがぼそっと呟いた
「仕方ねーだろ、きっとそれだけ重要な話なんだろうよ」
そのクリフェンの独り言に親友のアクトが反応した。
「きっとってお前な…」
クリフェンは呆れたようにジト目を向ける。
「こら、そこ!何を話している!」
「やべっ、先生がゴリラモードになるぞ!」
クリフェンは冗談めかしたように小声で言った。
「…そういえばなんでゴリラモードって言われてるんだ?」
「ああ、そういやアクトってここに来たばっかりだったな」
「お前…忘れるの早くないか?俺は一昨日来たばっかりだぞ?」
「まあまあそう怒るなって、あんまり怒るといつか血管が切れてパタンっと逝っちまうぞ?」
二人の頭の中には先程先生に注意されたことなど記憶の彼方…
先生に注目されているのももちろん気がついていない
「怒る原因を作ったるのはどこのどいつだよ…まったく」
「で?先生が怒るとゴリラモードって言われる理由だっけ?」
「ああ」
「この学園に装備もなしでバステルを瀕死状態まで追い込んだ奴がいるって話は聞いたことあるか?」
バステルは本来頑丈なウロコに覆われていて対バステル用の装備でないとほとんどダメージが与えられないのである。
「ま、まあ…噂くらいは…その話と先生のゴリラモードとどんな関係があるんだ?も、もしかして…」
「うむ…その人があの先生らしくてな?装備なしで戦った理由が生徒を傷つけられてブチギレたからなんだってさ」
「あの話ってただの噂じゃなかったのかよ…」
「そこから先生が怒ったらゴリラモードって言われるようになったんだよ」
「じゃあさ、なんでゴリラなの?」
そこでアクトはクリフェンに素朴な疑問をぶつけてみた。
「そりゃあ…ゴリラみたいに強かったからじゃね?」
「相変わらず適当だな、クリフェンは…」
予想通りの返答に呆れたように答えた。
「実際のところ詳しくはわかんねーんだわ」
不覚にも二人は会話に夢中になっていたせいで先生の接近に気が付かなかった。
「お二人とも楽しそうな話をしていますねぇ」
「「げっ…」」
「アクト君、あとで私のところに来なさい」
学園で先生に呼ばれた生徒たちはほとんどがよろしい話ではないのである。
そしてタイミングが幸か不幸かちょうど授業の終了を告げるチャイムがなり、そのまま連れて行かれることとなった。
「はい…」
「アクト…頑張れ!」
「クリフェンてめぇ、ぶっ飛ばすぞ!?」
そのことを知っているクリフェンは満面の笑みでアクトを送り出した。
周りのクスクスと笑う声とクリフェンの笑顔に見送られたアクトの顔に無数の青筋が浮かび上がっているように見えたのは気のせいではないはずだ…
そして時間が経ち男子学生寮、448号室アクトとクリフェンの部屋では
「アクトがいねぇと暇だなぁ…」
アクトが先生に呼び出されたせいでクリフェンは暇を持て余していた。
「俺がいてもあんまり変わんねぇだろ」
「いやいや変わるよ…ってアクト!?」
そこには先生の呼び出しから帰ってきたアクトの姿があった。
「ほほう…俺がいるだけでそんなに変わるか」
アクトはいじわるそうに言った。
「お前いつからそこに!?」
「ん?俺がいないと暇ってところからだな」
「ちょ…お前、一番恥ずかしいところじゃねーか!」
顔を赤くしながらクリフェンは叫んだ。
「まあそれは置いておいて先生とはどんな話をしたんだ?」
「お?やっぱ気になる?」
アクトはニヤニヤしながら言った。
「そりゃあまぁ…」
「言っちゃうとうちのクラスに新しい転校生が来るらしんだよ」
「またか!?ついこの間にアクトがきたばっかりじゃ…!それになんでアクトに言ったんだよ?」
「それはその転校生は俺のことを知っているらしいんだよ…」
アクトは神妙な面持ちだった。
「ま、来るのは明日らしいからそこで聞いてみるよ」
「だな。それじゃあ明日に向けて寝るとすっか!」
「いやまだ19時だぞ!?」
アクトが叫んだときにはクリフェンはもうすでに夢の中だった。
「ったく寝るのだけは早いんだから…」
話し相手がいなくなってしまったのでアクトも仕方なく寝ることにした。
「相手が自分のことを知ってるってこととその子に見覚えがないかってことくらいしか聞かれなかったからなぁ…正直俺も楽しみだし寝れなくなる前に寝るとするか。」
このあと起こる事態を知らない二人は気持ちよさそうに眠るのであった。