第15話
まずは言い訳を・・・
不注意からパスワードを紛失してしまいましたorz
色々(登録時のPCメール等)探してみたのですが見つからず、その内読んでくれてた方々には申し訳ないと思いつつ記憶から薄れ・・・と。
そして今頃になってひょんな事(ケータイで投稿する事もあるか?と登録時に入れておいたのを忘却、機種変更時に発見)から発見し・・・
・・・すみませんでしたっ!!!
「なるほど、そういう訳か・・・」
「ん、そういう事」
「・・・ってそんな話、信じられるかっ!」
戻ってきた3人を交え、私の身の上を信じ・・・基納得させようとしているわけだが・・・。
「と言われましても・・・」
と困惑顔のカロリアさん・・・。
「あのな、国の軍隊1個小隊が3日と持たず壊滅するような聖地に住んでてだっ、此度の門街壊滅事件の折に旅に出てぇ、偶然出会った人から登録しろと教えられてファスゴトに来てぇ、そこで出会って今ココに居るだぁ?」
確かに、ほとんどの人間が信じられないと答えるのが当然の私の身の上話。
自分でも聞いてて、なんだかなぁ〜と思う・・・。
「えぇ、その通りですが」
なんだかなぁ〜とは思うがそれが私の、この世界での身の上なわけで。
「いや、どう考えたってありえない・・・と言い切りたいんだが、本人含め誰も嘘ついてないって顔してるのがマジありえねぇー・・・いや信用するけどさ?信用するしかねぇし?」
「ありえないという事はありえないんだがな・・・」
そんな私の呟きを無視して、それでもまだブツブツと独り言でありえねーとか言ってるまだ名前も知らないドレン傭兵団の団長さん。
前の世界のネタを引用したのにスルーされて微妙に凹む私。
「ところでケイ、彼なにしに来たの?」
ブツブツ言ってる団長さん本人は暫く放っておいて、何故か凹んでる私に用向きを私に聞いてくるケイナ。
いや、相手にしたくない状態なのは分かりますけど本人に聞いてくれません?
「・・・大方何かイイ仕事ないですかねぇ?だろ、ケイナの事知ったからな」
「ふぅん・・・」
「ぁ、待てケイ・・・ったく、まずは正式な謝罪をと言っただろう?」
ブツブツ言ってた団長さんも漸く私とケイナの会話に気付いて参加してくる。
「あぁそうだった「ったく、」・・・謝罪と言う名の営業だったな」
「ぉい!・・・いやもう何も言うまい」
そう言ってタメ息を吐きながらケイナに向き直る団長さん。
弄りに対する対処は習得済みとばかりにその場の空気を区切っていて。
その隣ではカロリアさんが団長さんのこの技能が少しでもあればとクフトを生暖かい目で見ている。
そして見られているクフトはなぜそんな視線で見られているのか理解できていない様で、訝しげにカロリアさんを見つめ返している。
それらを傍から見ているとどうしても恋人同士のアイ(愛?)コンタクトにしか見えないのだが・・・今は全く関係の無い事で、尚且つ当人同士全く自覚してもいない事なので放置する。
多分、何かしら切欠があれば・・・だろう。
「さて改めて、私はドレン傭兵団の団長を務めているコーネリス・ドレンと申す者。貴女様はリーロン王国第二王女ケイナ様と御見受けするが宜しいか?」
「・・・御見受けされてしまったか、どうすればイイと思うカロリア?」
て、そこでカロリアさんに振るんだ?
あぁ、この期に及んでまだ白を切れるか聞いたのか。
「・・・どうにもこうにも、ほぼ確信されてるようですが?」
で、問われたカロリアさんは不可能です・・・と。
「・・・、ではドレン団長」
「は、」
「私と知って、何用か?謝罪などよい、用向きを答えよ」
おぉっ王族Ver!!
こうしてるところを見てるとケイナも王女様、王族なんだなぁと実感する。
なんと言うか、私が居た世界には無かった部類の貫禄というか威厳というかが伺えるのだ。
私の居た世界には既に、生まれながらにして権力者という貴族や王族といった人種は居ない。
そうして脈々と受け継がれるのは腐った上位者意識、それと思いやり等の精神の一部欠損、肥大化する貧富格差がほとんど。
極稀に天才と呼べる人材が生まれるがそんなもの、デメリットに比べれば些細過ぎてそういった人種を残すには値しない・・・という事で世界中どこに行ってもそんな人種にはお目にかかれなかった。
・・・のが目の前に居る、と。
そんな、ある意味新鮮な感覚に囚われつつ二人を傍観する。
「はっ、単刀直入に言わせて頂きますと、我が傭兵団を王女殿下の私兵にして頂きたく」
「私兵、ねぇ・・・」
「・・・信用されないのも無理はありません。ですが一つ言わせて頂ければ今朝の愚か者は創設メンバーではありません、現在在籍している創設メンバー15名それぞれがそれぞれの理由をもって今この場に居ります」
「それぞれの理由、か」
「はい」
あれから暫く話し合い、王都に着くまでに折をみて返答するとして団長さんを団に帰したケイナ。
「・・・あれ、どう思う?」
「パイプは繋いでおいても良いかもしれませんが、今のところ使い道がありません」
「そうなのよねぇ~」
ケイナとカロリアさんが話し合っているのを横目に少し離れた所で二人の話し合いを観察する私。
「ですが、ケイナ様の下へ馳せ参じた彼等の「それぞれの理由」は評価してしかるべきと存じます」
「ま、そうね・・・情けは人の為ならず、昔の人はよく言ったものだわ」
その言葉がこの世界にもある事にちょっと驚く。
「何?」
「いや、大した事ではない」
顔に出てしまった様で意を問われたが、ホント大した事じゃない。
「じゃぁいいじゃない、言ってみなさいよ」
「・・・ケイナがそんな言葉を知ってた事に驚いただけだ」
から、素直に答えたのだが・・・
「・・・それはあたしをバカにしてるのかしら?」
と目以外は非常ににこやかに尋ねてくるケイナ。
チラッと隣を見るとカロリアさん、なにやら意地の悪そーな微笑してるしクフトはクフトで尊敬する上司を愚弄された部下っぽい感覚で私を睨んでる。
「はぁ、・・・別にそういう意味で言ったのではない。まぁあの団長達の事をそう思うのなら報酬をその土地として全滅した門街の再建でもやらせたらどうだ?あいつらにも家族は居るだろうしそれに、早く再建しないと他の門街に皺寄せいくだろ?」
なんとなく、ケイナの逆鱗かそれに近いものに触れた様だと察し話題変更してみたのだが・・・
クフトはともかくケイナとカロリアさん、虚を衝かれたようなポカンとした顔でこちらを見ている。
「・・・何か変な事言ったか?」
「ぁ~そうじゃないわ、なんていうか・・・まぁ、その意見採用って事で」
「ぁ~採用、ね・・・」
「ほんと、アナタは何者なんでしょうね?」
カロリアさんの疑うような何ともいえない視線に耐えかね、もう一度雰囲気を変えるため足元にあった小石を拾って投げる。
「「ッ!」何者!?」
カロリアさんとクフトの息の合った誰何の声に感心しながら思った事を口にする。
「大方、ファスゴトで話にあった山賊の斥候とかでしょ服装的に。森の此方側に水辺はココだけだから皆ココで泊まるし品定めにはもってこいだし」
『本能に従った』と言われてもおかしくない程瞬間的に飛び出したクフト、とそれを見越したかの様にケイナをフォローする位置に立って周囲を警戒するカロリアさん。
「息ピッタリだねぇ姫さんや?」
「爺くさい、姫さんゆーな、でしょ?」
的確に返しつつ賛同するケイナとニヤニヤしあう。
それになんとなく気付いて複雑な表情を見せるカロリアさんと待つ事数分、クフトが手ぶらのまま帰ってきた。
「・・・逃げられたのかしら?」
今までいやーな雰囲気で居心地の悪かったカロリアさん、うん、とても底冷えのする様な声色でクフトに問いかける。
詰問と言った方が正しいかもしれない。
「ぁー・・・っと、別にそういう訳じゃなくてだなぁ?」
「・・・ではなくて?」
「ぁー・・・と、『目』と『耳』を付けて逃がした」
意外や意外、クフトもそれなりに考えて行動できる様で。
ただ普段と明らかに違う雰囲気のカロリアさんに動揺してる様子。
「「ん、ならばヨシ」」
「・・・ふぅ」
いや、たまたまだとケイナとカロリアさんの言葉がかぶった事とクフトの安心した様な溜息で発覚した。
「で、明日はどうする?下見に来たって事は襲う気だろう?」
「そうね、クフト」
「ハッ」
「とりあえず、あなたはこれから野営中の皆さんに『襲撃の可能性あり』と注意喚起してきなさい」
「了解っ!」
早速隣の商隊まで歩いて行くクフト。
「あたし達は明日に備えてとっとと寝ましょうか」
ぅわ・・・
「そうしてクフトはパシらされるのでした・・・と、おやすみー」
チャンチャンみたいな古い擬音が聞こえそうな台詞を吐いて、焚き火の前から動かず手をヒラヒラさせる私。
「そゆことーおやすみー」
そう言って面倒な雑事をクフトに任せてカロリアさんと共に馬車に入っていくケイナ。
女性陣はやっぱり女性である事とやんごとない御身分の方でもあるので馬車の中で眠る。
対して男性陣は焚き火の周りで雑魚寝。
しょうがないと言えばしょうがないので不満を覚える事もないのだが・・・
「カロリアまた成長したんじゃない?特にここら辺が」
「や、止めてくださいっ」
みたいな、どこぞの修学旅行の夜女子の部屋Ver的な事は他所でやってくれないかと思う。
「毎日同じ事して飽きたり・・・しないんだろうなぁ・・・」
そんな独り言を洩らしつつ、その日は静かに更けていった。
復帰したはいいものの、私の周辺環境ががらりと変わっているので超不定期投稿となりそう・・・です・・・
元々思い付きで始まった自己満足小説とは言え読んでくださってた方々には申し訳ないのですがorz