82、第一回の審査
次に用意したの揚げ出し豆腐。
一口……で食べるには少し大きいサイズのものだ。
あげたてはカリカリしていたが、今は汁を吸って全体にうまみがいきわたっている……はずである。
薬味にショウガとネギを乗せた。
それらは海で、しかも特定の時期に取れるものであるらしいが、存在していて、味も比較的にているらしい。
今回は取れる時期ではなかったため、使うのをやめていた。
それで寿也に出してもらい調理をしていたりする。
ちなみに先ほどもうすでに審査員に配っている間にライカは食べていて、こちらの方が気に入ったらしい。
ゴマ豆腐の方はライカにはあっさりしすぎていたようだ。
というわけでどちらの方がこの審査員たちには好みだろうかと思ってみていると、
「香ばしく揚げられているものにたれをかけたもの……面白いですね」
「味もなかなか。しかもこの白いものはなんだ? あっさりしていて、それでいてうまみがある」
といったような審査員の方々の話。
この豆腐は、この前のフリーマーケットで売ってみてもそうだが、この世界の人にはなじみのないもののようだった。
豆乳を固めたものです、温かいスープなどにも入れられるんですよ、といった話をした。
比較的個性の強い香りや味はしないので、いろいろな調味料で味付けがしやすい食材といった話もしていた。
また野菜なのでダイエットにいいわと、女性はその話を聞いてよく買っていった記憶がある。
そういったことを思い出しながら、豆腐についての説明を俺たちはする。
ちなみに今回使ったのは木綿豆腐の方だ。
水抜きをしておいた豆腐を使っているが。
そこでサラが、
「あっさりとしていて柔らかい触感の豆腐を衣をつけてあげる……このような食べ物があるのですか。……この出汁が染みているのもいいですね」
「本当です。黒と白のコントラスト……それに、ショウガなどの香りが……揚げ物特有の油臭さを緩和していたりと、本当においしい……。私、こっちの方が好きです」
サラの言葉にクレアも美味しいといって、こっちの方が好きだといっている。
なるほどと俺は思う。
ただゴマ豆腐の方ももちろん美味しいとクレアが言う。
そのフォローは嬉しいといえば嬉しい。
そういった話をしていて、ようやく審査員たちが食べたものどちらがいいかといったのを決めたらしい。
これから審査の時間だそうだ。
紙が配られて、選ばれるらしい。
妙にカタスが自信ありげだが、ないかやっているのだろうか……俺がそう思っているとそこで、
「では、一斉に評価をお出しください」
そういったお話をすると、一斉にどちらか、といった表記がなされる。
そして、
「6:4で、異世界人の勝利!」
「そんな馬鹿な!」
そこでカタスが悲鳴を上げた。
何がそんな馬鹿な、だと思っているとそこで、
「彼は我々を買収しようとしたのです。お断りしましたが」
そこで審査員が二人ほどそんなことを言い出した。
だがカタスは、
「金は払ったはずだ」
「すべてお返ししたはずですよ」
「私もです。……使いの人間が着服したのでは」
そんな話が始まったのだった。
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