80、料理中
こうして俺たちは、揚げ出し豆腐とゴマ豆腐を作ることになった。
ただこれを作るのにどこまで許されるのか、という所もある。
今回は天ぷらに使うつゆを使おうと思うが、これはどこまでが許されるのか、だ。
料理勝負の前に事前調査によると、俺たちが戦うカタスという料理人もハーブなどを漬け込んだ調味料を使うらしい。
だが、出汁をる来るのは料理の工程だ! と言われたため、麺つゆは自分で作ることになった。
市販品を使うという抜け道も、ここでは使えなくなってしまった。
なので、時短テクニックも兼ねて、つゆを出しパックを作ることに。
後は順序だが……。
「天ぷらなどにも使うような麺つゆを作るのを一番にしてその間にゴマ豆腐と揚げ出し豆腐の下ごしらえなどをするか」
と俺が提案をする。
そして、百合がゴマ豆腐を作り、寿也が揚げ出し豆腐の下ごしらえをすることに。
寿也には幼女のライカがお手伝いをしてくれるようだった。
というわけで俺は、だしパックを水(前日に汲んでおいた美味しい湧水)を入れて火にかける。
野外での魔法のコンロが用意されていたが、それは二つしかなかったのでこのような形に。
そして後は火にかけて出汁を作ればいい。
その間に百合の手伝いを俺はする。
とはいってもたいしてすることはない。
この世界には、“ゴマ”(但しどのようにとれるものかは分からない)があり、それをすりつぶしたものなどはケーキなどの材料として使われたり、油をとるのにもつかわれていたりしていた関係で、すった後の、いわゆる“練りごま”のようなものは持ち込みが許されていた。
だから事前にこれはどうだろうといった話でゴマ豆腐は作る案に入れていた。
そういった理由から、その練りごまの便を取り出し、そしてくず粉を水で溶いて溶かしておく。
暖かいお湯で溶かすとそのままだまになって固まってしまうからだ。
ぼろぼろとしたくず粉の塊でも水に入れるととてもサラサラに溶ける。
それを使って練りごまと一緒に鍋に入れて火にかける。
入れ物は耐熱性の容器を事前に水で濡らしておく。
そうして、くず粉と練りごまを混ぜて火にかけていき、うっすらと透明になってくず粉に火が通ったら、容器に入れて、それを水を張ったボウルに浮かべて冷やしておく。
後は固まったらゴマ豆腐の完成だ。
また、ワサビはこの世界では見当たらなかったので、すりおろして乗せる。
このゴマ豆腐は醤油をかけて食べても美味しいが、めんつゆをかけて食べる方が俺は好きなおで、そちらにする。
そしてその頃には出汁が出来上がったので、みりんや醤油などを使い作っていく。
こうしてめんつゆが完成した。
そして次はというと、と思いながら寿也の方に俺は近づき、
「食べやすい大きさの豆腐を水抜きをして片栗粉をまぶして……薬味のショウガとネギもあって、後は豆腐をあげるだけだな」
「あとは任せた。ライカが油に近づくと危ないから頼んだ」
「……わかった」
確かに子供を油のそばに近づけるのは大変だ。
そう思って俺は豆腐を揚げていく。
程よくサクサクに上がった豆腐を器に置き、その上からつゆをかけておく。
これで美味しい揚げ出し豆腐の完成だ、そう俺が思っているとそれを見た百合が、
「直人って料理得意なんだね」
「両親が共働きだったからこうなったんだ。……でも異世界で一番使っているスキルが料理だから、それはそれでよかったのかもしれないな」
そう俺は返したのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。




