45、測定-1
能力測定とのことで、ギルドの上の階に向かった。
なんとなくだが百合と寿也は楽しみなようなそわそわしているようなそんな雰囲気がある。
かくいう俺もどんなものが来るのか楽しみであったりする。
能力は“ステータス・オープン”で既に確認済みだが、こういったもので測られてそして、“ギルドカード”が貰えるらしい。
欲しい、ぜひ欲しい。
なんだか格好いいもののような気がするし。
そう俺がそも言って測定の部屋にやってくるとそこで、部屋にいた測定員? らしき人がはっとしたように俺たちの方を見た。
しかも食い入るようにじっと見てから、
「……異世界人の方ですか?」
「は、はい、そうですが」
その鬼気迫る測定員の表情に俺は若干引きつつも頷くとそこで、
「少々お待ちください」
そういって部屋の扉が閉まってしまう。
何事かと思っていると中から声が聞こえた。
「異世界人だと!? どうしてこんなところに来たんだ!」
「受付の奴らは何をしているんだ! 服装を見てすぐに確認しろと! いや、書類は渡しているはずだ……」
「く、受付の奴らめ……あの事なかれ主義者どもがぁあああ」
「だ、だが、魔力に関しては簡易測定装置が昨日来たばかりだったはず。それを使えば大丈夫だという、あちらの判断では」
「もっと高度な能力測定のあるところのギルドにどうして異世界人はいかないんだ! この町の弱小ギルドなどに来ずとも……」
「異世界人はこの世界に詳しくないのだ。だから、どこでもいいやといったようにこのギルドに来たのだろう。彼ら“災厄”がそんなことをいちいち考えているはずがない」
「でも、この簡易測定ではかれなければ……」
「魔力部分は空白にしてもっとおおきな町で後程測っていただくという方向で行くか……。ギルドの本部に異世界人の魔力が測定できない場合に項目を空欄で処理していいかの手紙はまだ来ていませんし」
といったような内部の混乱した状況が、部屋の外からも聞こえた。
どうやら俺たちの能力を測定すると大変なことになるらしいのだが、そこで上の階の踊り場にいた俺達の方にギルドの受付の人が手紙を持って上がってきて、
「失礼します。ギルド本部から手紙が来ていましたが……」
その言葉に扉が開いてひったくるようにして、その手紙を中の人が奪い引っ込んでしまう。そして、
「やったー、空欄でいいそうです」
「よかった、よかった……」
「これでまた測定装置が壊されずに済みます……」
といったような声が次々と聞こえる。
そしてそこで扉が開かれて、
「手紙、ありがとうございました。それでは異世界人の皆様、測定を開始しますね」
といったように先ほどとは打って変わったように笑顔で俺たちを招き入れる。
この調子だと魔力部分は空欄になりそうだなと俺は思った。
そしてギルド職員に連れられてまずは簡易魔力測定を行っていくが、
ポンッ
「簡易測定器が爆発したので測定できません、空欄にその項目はなります。それでは次に進んでください」
俺の手に、棒のようなものが触れると爆発して、測定員がそれをみながら引きつりつつ、俺にそう言ったのだった。
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