19、次はデザートか
追加で何かをリクエストされた俺達。
では何にするのか。
そこで寿也が、
「実は別のためしたいカップラーメンがあってね」
「……二回ともカップラーメンはよくないだろう。そろそろ別の物がいいんじゃないのか? ちょっとしたおかずなら作れるが……すぐに食べたいかどうかで変わるな。そしてこの世界の人たちと味覚が同じかも分からない。それで俺達の世界の食事がまずいものだと思われるのは……」
そう寿也に俺が話すと寿也はうめいて沈黙する。
そこで百合が、
「それなら日本食のインスタントでちょっと様子を見てみようか。例えばお味噌汁のフリーズドライとか。それで味を見てもらうと……」
「それに、お味噌汁を飲むとお腹がいくらかいっぱいになるから、後はデザートのようなものを出すのがよさそうか」
そう俺が話すと寿也が、
「インスタントの……菓子?」
「そこはインスタントではなくていいだろう。……今の時期だとどんな物がある?」
そう俺が問いかけると、百合が、
「この世界の季節が分からないから、そこは考えずに普通の物を出してみた方がいいかな。……とりあえずこの世界の人は変わったものが気になるようだから、和菓子でいいのでは?」
「和菓子……羊羹はどうだ?」
「あ、私食べたいかも」
百合のその言葉に寿也も、
「俺も羊羹は食べたいな。うむ、甘いものとお茶で一服したい」
「じゃあ私、お湯を沸かしてくるね」
百合がそう言って、そして寿也が一本の練り羊羹と緑茶の葉のティーパック、フリーズドライの味噌汁を準備し、俺は食器を用意し始めたのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。




