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言の葉 散らし遊ぶ  作者: ももいろ珊瑚&chanパイ
2/4

三行詩

まなざしの


やさしき彼の手に包まれて


こころの枝葉は育ち続ける


          ≠


それを壊さない限り幸せも苦しみも止まらない


どんなに隠しても錠を架けても失ってしまえばもう手には戻らない


それが『愛する心』だからやさしく包まなければ為らない大切に念うならば


          ≠


伝えたい事が沢山あるのに

書き終えたメールには

『会いたい』で埋め尽くし送れずに消去してしまう


枯れ葉舞う街は

肩寄せ合い歩く恋人達で溢れ反っている

微笑ましくもあり羨ましくもありというところ


電話も出来ない味気ない休日を

何をして潰そうか考えているけれど

浮かぶのは貴方のことばかりで




逢いたい…

          ≠



陽に透ける

風に揺れる

柔らかな君の髪


滑り込む僕の指

絡まり弾むその束

戯れていた二人の時間


君と過ごした

あの季節に

ピリオドが打たれるまで


愛を抱いていた満たされる毎日は

僕に希望を与えてた確かにあの日までは

それだけは忘れない



でも


思い出は思い出さ

昔も

今もね


          ≠



目を閉じ心を調え

息を胸一杯にに吸い込み

深い色をした淵に飛び込む


水面は指先が触れた途端

体を開き

僕を受け入れた


触れずに済んだ岩肌を眺め満足して流れを掻き

頭を持ち上げ岸で両手を合わせて見つめる

泣きそうな顔の君に手を振る


肌を刺すような川の注ぎも

興奮する僕には快いくらいだが

君が携えるタオルはそれ以上に魅力的だ


走り寄ると

柔らかなタオルと

君の香りが僕を包む


それが濡れた体を温めようと

心細さを拭おうと必至に纏わり付くんだ

それが可愛くて何度も僕は深い淵に飛び込んだ


太陽は熱い

タオルも熱い

君の頬も熱かった


シャワーを浴び

手を伸ばしても

もうそれは掴めないんだな


         ≠



両手を振り上げて


太陽に大胆不敵な笑みを向け


背中のリュックには冒険心と好奇心を


空だけが見守る僕だけの冒険の始まりだ


この夏の世界を


さあ行こう!


空に向かって高く飛ぶ


しっかりと


大地を踏み締めて……





あなたの背中を見失ってから

歩いてきた道が足元から

すとんと途切れてしまった


どうしたって

前には進めない

立ちすくむ私


その場でグルグル回るだけ

後退りはしても

脚は前へとは動いてくれない


取り戻せやしないんだ…わかってる

流れを逆さにしたって

消え去った心はもう輪郭もあるわけないんだ


重なり合って進んできた時計の針が

別れた時から

どんなに追い掛けても二度とは交わらない


覚悟してたよ

でもこんなに痛い事わからずにいた自分を

後悔してる


今更駄々を捏ねて

泣きじゃくる心に

手をやいてる


ふと風に揺さ振られる枝に目を遣る

遠くの街が灰色に変わる

雨のあしあとを聞いた


あずまやを探そう

気まぐれなこの雨をやり過ごすあずまやを

そんなに降り続きはしない筈さ


夕立が来る前に…

陽の差すことを待てる場所を…

あずまやを…


          ≠



愛が

そこにあるから

全て受け止め包み込むから


春風を

つかまえて

翼いっぱいに含んで広げて


飛び立てるね

目指す場所は

遠く高くても


その目が真っすぐに見つめる

春の日だまりに待つ

その人の元へ


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