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第三十三話:要注意人物

「夢乃が侵入しただけじゃないだと!?」


 ブラッドの一幹部が、下っ端の社員を怒鳴りつける!


「はっ! 夢乃達は囮! 本隊は篠原快のチームです!」

「あのガキどもか!」


 最近噂になっている快達の活躍はブラッドの幹部達の中でも要注意人物となっていた。そして、その一人は気配もなく後ろに現れたのである。


「そのとおりです、人生の先輩」

「なっ!」


 その瞬間、ブラッドの一幹部の喉元にナイフが突きつけられる! 現れたのは白真だ。


「こんばんは。掃除屋「TEAM」です。幹部達の部屋に案内していただけますか?」


 その声はあくまでも穏やか。だが、殺気は本物だ。さすがに情報を提供するしかないかと思ったが、それを遮る者が現れた。


「その必要はないぜ」


 一発の銃弾が白真を狙ったと同時に彼はすぐに反応して避けたが、避けきれなかった一幹部の頭は撃ち抜かれる。


「危っぶなぁ~。お仲間さん殺してどうするんだ?」


 容赦がないと思いながらも向けた視線の先には黒いスーツを着た男が立っていた。今回、ブラッドの幹部の中でも要注意人物とされていた男が……


「お前の立ち位置が悪い。それに人質にとられるくらいなら死ねというのもうちの方針でな」


 TEAMではまず考えられない方針だが、命のやり取りが当たり前の掃除屋界では常に頭の中に置いておかなければならないこと。しかし、取り乱すこともなく白真は答えた。


「なるほど、さすがは史上最悪組織だ」


 そして白真は臨戦状態に入り始める。


「どうする? ここから逃げ出した方がいいんじゃないか?」

「冗談だろ。こっちも命かけてきてるんだぜ? 簡単に……」


 白真の姿がその場から消えたかと思えば、澄んだ斬撃が響き渡る!


「引き下がれるかよっ!」


 好戦的な目が物語るのはそれに相応しい実力。それだけですぐに片付けられる相手ではないとは悟るが、飛び抜けた何かは感じられない。


「ただの剣士か。何の能力も持たないタイプだな」


 力はなかなかのものだが、大の大人相手ではまだ白真の力は幼いもの。ただし、力比べが敵わないと分かれば違う攻撃を考えるのもプロ。白真はすぐに一定の距離を取った。


「残念。俺達はTEAMだと言っただろう?」

 

 手に青白い光が宿る。そして現れたのは魔力を帯びた銀の刃に青い柄の剣。


「俺も快ちゃんと同じ隊長クラスの実力者だ。ちゃんと勉強もしてるんだぜ? 換装士の海原探さんよ!」


 白真はにやりと笑う。


「そうか、ならば全力で戦うとしよう……」


 空間から大剣が現れたのだった。


 

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