第二十七話:任務再開
最後の晩餐が終われば任務まで数時間ある。その間、少しでも睡眠をとっておくのがプロというもの。眠れない日が続く可能性もあるというなら尚更のこと。
しかし、快が自分の部屋に戻ればやっぱりいた。任務がらみでは幼馴染である以上にTEAMの治療兵こと翡翠だ……
「おい、なに人のベッドに寝てんだよ! 俺はこれから数時間眠りたいんだよ!」
自分のベッドですやすやと眠っている翡翠の襟首を掴んで、ポンとやわらかいソファーの上に投げる。そして、いかにも寝ぼけた面を見せて言うのだ。
「おはよう、快……」
「全く……、お前は女だろ。いくら幼馴染でも年頃の娘が人の部屋で寝るなってんだ!」
「だって、快のベッドはお日様の匂いがするんだもん」
春の日差しは特に気持ちいい。快の部屋には陽気がいっぱい差し込むのだ。そんな危機感がない思い人に少しは自覚をもってもらいたいが、快は一つ溜息を吐き出してベッドに入った。
「とにかく寝るなら自分の部屋で寝ろ。医療パックはその辺に置いとけ」
任務の前に翡翠はお手製の医療パックを渡しに来る、それが治療兵としての仕事だ。
「快」
「何だ?」
「ちゃんと帰ってくるよね? また大怪我しないよね? それに……、帰ったら遊びに行くんでしょう?」
翡翠はさすがに今回ばかりは不安でいっぱいだった。あの幼い時、自分達を恐怖に陥れた相手と戦いに行くのだ。それも今回はほとんど救援なしで……
「道に迷いはしない。怪我すりゃお前が治療すればいい。パフェはおごってやるから心配すんな。それぐらいの約束は守るからちゃんと待ってろよ」
それだけ告げて快は眠りに入っていった。これ以上は起こすわけにはいかない、任務成功率を上げるのも治療兵の役目。何も言わず、翡翠は快の部屋から出て行った……
そして数時間後、心地好い風の中でバスターの顔をした快は義臣の前に立っていた。
「それじゃ、いってくる」
「おう、死んでくるな」
義臣にそう告げた後、快は仲間の元へと行く。
「隊長、こっちは準備OKだ」
翔、修、白真にも迷いはない。戦いの準備は完全に整った。
「そうか。だったら行くぜ、標的は「氷堂尊氏」。ブラッドの解体に行く!!」
闇夜の中を、四つの影が動き出した……
いよいよ現在です。ここからの「TEAM」の活躍にご期待ください☆




