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第二十三話:覚醒

 嫌な予感なんてものはバスターをしている以上必ず身につくもの。それがプロになればなるほど、その感覚は研ぎ澄まされていく。その素質が非常に高いものがここにいるなら尚更だ……


「快ちゃん……?」


 さっきから快の力が膨れ上がってきている。間違いなく目の前の戦いに触発されているからだろう。しかし、智子が張った強力な結界を崩すことはまだ出来ないようだ。


「さて、そろそろとどめといくか」


 尊氏の低い声が二人のバスターに届いた。そして次の瞬間!


「なっ……!!」

「ああっ!!」


 突如二人の血が大量に噴出した!! 尊氏が何の攻撃もしていないのにもかかわらずだ!!


「いやああああっ!!!」

「翡翠っ!!」


 白真はその惨劇を見せまいと瞬時に翡翠を抱え込む。トラウマを少しでも残さないためにも上出来の措置だった。


「氷堂……!!」


 口からも血が滴り落ちていく。それは自分が死ぬことを理解するのには十分すぎるほどの量だ。


「さて、これでお前達は後数分もほっておけば死ぬだろう。だが、その前に後悔の一つはさせてやろうか」


 尊氏の視線の先に見えるのは快達。


「やめっ……!!」

「止めはせんよ。さっきからあのガキの放つ殺気が尋常じゃなくなってきてね。今のうちに殺しておかねば義臣を二人作ることにもなりかねんからな」


 そして尊氏は結界へ近づいていく。


「実に残念だよ。だが、風野博士の兵器は他の手段で手に入れることにしよう。さようなら、ガキども!」


 破滅の力が快達に襲いかかろうとしたが、それを仁が相殺する!!


「手を出すな……!!」


 精一杯の力で仁は睨み付けた。少しでも時間を稼げば、きっと救援が着てくれると思ったからだ。


「生意気な息子だ」

「当たり前だろう?」


 それは刹那! 尊氏の胸に斬撃が入る!


「くっ!!」


 よろめいたその隙を突いて、さらに快は尊氏の後頭部に蹴りを喰らわす! そして翡翠達の前に立ち、尊氏を睨み付けた!

 その目は明らかにキレていた! まるで仲間をやられた時に向けられる義臣のような目をした子供だった。


「氷堂尊氏、お前を抹殺する!」


 その言葉が冷たい空気にのった……



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