表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

バンコクの日常

作者: スナフキン

 バンコクにいた時、英字新聞の広告を見てアパートを借りた。スクィンビット通りとアソ-ク通りが交差する所だった。その時、中国系の中年の女性に賃貸契約書を渡された。彼女は、言葉尻に「ナ」(だ)をよくつける。私が分からないで惑っていると女性は、私から契約書を取り戻し、手を小さく振って「問題無い」という素振りを見せた。

 

 テレビと扇風機をレンタルし部屋に入る。TVのスイッチを入れるとお決まりのCNN(アメリカのニュース番組)。結局、毎日こればかり見ていた。自室の4階の窓から下を見るとほこらが見える。タイの神様はきらびやかだ。

 

 遠くにバスが走っているのを見た時、まるで自分が異次元の世界に迷いこんだ様な錯覚に陥いった。大きな通り(タノン)までは歩いて10分程。バイタクが「10バーツ(約30円)で行く」と言っていたが、断り毎日散歩がてらに10分位毎日歩いた。

 

 金持ちの家がアパートの斜め向かいにあり、近づくとドーベルマンが、けたたましく吠え立てる。郵便受けには英字新聞がはいっており、一種のステータスらしい。 途中、アヒルと鶏を飼っている木造の家があった。大雨が降った時はソイ(小路)が膝まで水につかり、そこをアヒルが泳いでいた。

 

 その近くに私の行きつけの食堂があって、メニューにない物も作ってくれた。タイ人は融通が利く。私のお気に入りは、蟹チャーハンとシンハービール。

 

 食堂の近くの幼稚園の隣に本屋があって、そこにいる大きな犬にびくつきながら新聞を買った。いつもの日課だ。 帰る途中、いつもの店でおかずのおまけをしてもらってから、アパートのガードマンのブースの脇を通り部屋に戻る。結局1ヶ月、このアパートにいた事になる。浮世離れの私らしい。


(終)







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ