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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

剣と魔法を極めし者の死

作者: ヒロモト

「……ティニー」


「……」


悪を打つ為の剣。人を守る為の魔法を極めた伝説の男。ティニーはもう返事もろくに出来ない。

ベッドに横たわる姿はもはやただの老人にしか見えない。

ティニーと共に世界を救った仲間達にはそれが悲しかった。

ティニーの住む小屋には狭くて仲間5人しか入れないが、小屋の外では多くの人達と魔物がティニーの無事を祈っている。


「……ティニー。もし生まれ変われるのなら何になりたい?」


仲間の一人の「トラウド」が(ティニーはもう助からない)と悟り彼にそう質問した。


「……そうさなぁ。平和な時代の平和な国に生まれて……そしてまた人をみんな笑顔にしたい」


『みんなを笑顔にしたい』。本当にその気持ちだけでティニーは戦ってきた。

奴隷の子として生まれ、親は魔物に殺され、強力な魔法を使える事から人間たちからも魔物からも恐れられた。

それでもティニーは剣と杖を取り平和の為に戦った。

ティニーのお陰で人と魔物が手を取り合い生きる平和な世界が出来たのだ。


「……転生出来るといいな」


転生。この世界の伝説では多くの善行を成した人間だけが神に選ばれ転生出来ると言われている。


「ティニーなら転生できるさ」


「ふふ。……その時はまた私を支えてくれトラウド。君だってきっと転生できる」


「分かった。その時は任せろよ」


「よろしく頼む。みんなを……笑顔に…笑顔にしよう……な」


こうしてティニーは死んだのだった。










2023年3月22日。アメリカ。

転生したティニーとトラウドかいた。

二人は今は『仲間』であり『敵』だった。


『さぁ!いよいよ決勝!アメリカVS日本!二人は普段はチームメイトですが今日は敵!どんな試合を見せてくれるのでしょう!?』


『ピッチャー……世界が誇る二刀流!オーティニー……背番号16。バッター……世界ナンバーワンプレイヤートラウド……背番号27』


プレイボールのコール。


これから始まる歴史的名勝負の予感に多くの人々が笑顔になっていた。








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― 新着の感想 ―
[一言] ふふ♪ ちょっとうるっと来ちゃいました♪
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