閑話 その他の龍の民の反応
「ふはははは…!まさか早速暴食のやつが負けるとはな!しかも怠惰なんぞに負けるとは…だから俺の下に入れと言ったというのに。なぁ、お前達?」
「はい、ゼノ様の言う通りでございます」
両端に女性を侍らせ、笑みを浮かべるゼノ。
「俺に全く靡かなかったあいつを落とすとは…怠惰の奴が気になるじゃないか…喜べ、怠惰。お前はこの色欲の目に適ったぞ」
その居城に笑い声が響いていた。
◇◇◇
とある地の屋敷にて、老齢の男がそれを感じ取っていた。
「なんと…暴食が怠惰の下に着いたか。まさか怠惰がこの戦いに参戦するとは思わなんだ。これは先手を打つが得策かもしれぬな」
「親方様、私が先遣隊として、参りたく存じます」
背後より、地に膝を付く女が老齢の男に進言する。
「では、私も共に行こう。場合によっては策がある。憤怒の血族の長として、見極めねば」
◇◇◇
「暴食が落とされたか…怠惰に手を出さなくて正解だったねぇ。なら、あたしは他のとこを狙うとするかな…」
「レイラ様、ご報告がございます。嫉妬の奴がこちらに向かっているようです」
「ほぉ…あのビビりが向かってくるか…何のつもりだい?良いだろう、こっちも第一部隊を連れて出るぞ!」
「はっ!」
「それが終われば…」
◇◇◇
「私も、私も行くのです!たいだの人が気になるのです!」
「ソラ様!気持ちは分かりますが、まだ今のお力では…」
「…おい、こいつが行きたいって言ってンだ…。何とかすんのがお前らの仕事だろ?」
「ソ…ソアラ様…ですが、宜しいのですか?」
「あ?良いんだよ、あたしの幸せはこいつが幸せな事。それ以上に優先するものなんてねェ」
「…分かりました。貴女様がそう仰るのであれば…」
「あン、分かりゃいんだよ。とにかく今は…」
◇◇◇
「怠惰を俺の下に付ける!」
「怠惰と話がしたい」
「怠惰の対策会議だ」
「怠惰の奴と会うしかねェな」
四者四様、様々な思惑がありながら、それぞれの龍の民が怠惰の血族、ジェイドとの接触を図ろうとしていた。
そのころ、当の本人は。
「はっくしょん!なんだ…龍の身体も風邪引くのか?」
「どうかしたか?主」
「いや、なんでもない。さ、戻ろうぜ」
「あぁ」
短いですが、閑話なのて投稿しました。
全10話程の予定です。閑話はカウントしません。
3月は更新頑張ります!
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