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交換後の初フィッシュ!アルファス編

 この日活躍してくれたタックルは、ブラックレーベルPF701MFB+アルファスSV 105SH。


 ベアリング交換後、初めての実釣となりまする。





 釣りに行く前から




 釣れたらいーな!




 と、モーレツに期待。


 なぜそこまで激しく期待するのかとゆーと。


 実はこのセット、バランスが良くて使いやすい上に、魚を高確率で連れて来てくれる。


 イヤでも期待しちまうっちゅーワケなのですよ!


 だから、自然と出番が多くなるワケで。


 酷使しすぎた結果、ベアリングがしまえちまったのでありました。




 ここで、釣り人のあるあるを一つ。


 複数のサオとリールを所有している場合、実釣を重ねていくうち、どうしてもその中の幾つかに釣果の偏りが現れてくる。「このセットは釣れる。」「このセットは釣れない。」みたいな感じでね。これ、偶然が重なった末の単なる思い込みなんだけど、釣り人とゆーのはどうしても過去の釣果に縋りたくなってしまう人種なのよね。特にここ10年くらい、ブームで魚の警戒心も強くなったのか、なかなか口を使ってくれないから、出会える機会もメッキリ減って、余計そんなコトに縋りたくなっちまう。


 でも、こんな決まりごとを自分の中に作ると、釣れないセットを使ったとき、無意識のうちに釣り方がいい加減になって見破られ、増々釣れなくなり、思い込みが現実のものとなってしまう。そのせいで釣れるセットばかり出番が多くなり、挙句の果てに釣れないセットは封印。最終的に売却、といったことになる可能性も。


 せっかく気に入って買ったタックル達なんだから、できることならば、どの機種も万遍なく、最後までキッチリと使い切ってあげたいよね?だから自分は、その悪循環から抜け出すために、釣れないタックルの出番をできる限り増やしたり、サオとリールの組み合わせを変えたりして、釣れるまで使うことにしてますよん。って、ちょっとベアリングが逝っちまった理由と矛盾しているようにも思えるけど、毎回このセットばかり使っているわけじゃないので。と、言い訳をしてみた。




 前置きはこれくらいにして。




 いつもの如くタックルの説明からいきますねぇ~。




 まずはサオ。


 PFとは用途。ピッチン&フリッピンの頭文字で、撃ち専用のサオ。


 701は7フィートの1ピース。


 Mはミディアムアクション。


 Fはファーストテーパー。


 Bはベイトロッド、という意味。




 このサオ、ブラックレーベルシリーズの中でも名竿と呼ばれておりまして。


 何故に名竿かと申しますと。


 なんかちょうどいいのよ。


 どのようにちょうどいいのかとゆーと、以下のとおり。




 自重は150gで、重くもなく軽くもなく。




 ブランクスは、かなりシャキッとしていて極先調子。


 ティップ部(サオ先)が繊細で、小さなアタリも取りやすい。


 ベリー(サオの真ん中辺り)からバット(サオの元)にかけてはそれなりにパワーがあるから、同じMアクションのサオと比較するとやり取りがしやすい。




 使用頻度が高い総重量10g前後の仕掛け(シンカーが5.3~7gのテキサスリグとか)との相性がよく、操作性にも優れ、遠投もピッチングも気持ちよく決まる。




「PF」ということで、撃ち専用のサオなんだけど、持ち歩けるタックルが制限(せいぜい2~3本)されるオカッパリのために開発されたサオだから汎用性が高く、巻きにも使えてしまう。一般的に、撃つサオをプラグに使うと高反発過ぎて、食った瞬間弾いてしまい、のらないか掛りが浅くバレやすくなるのだけど、このサオはティップ部が柔いため、弾くことなく食い込ましてくれるんですわ。




 と、こんなお利口さんなサオだから、縮小されつつあるブラックレーベルなのに、PFシリーズのデビュー当初から現在まで、カタログ落ちすることなく存在できているんじゃなかろうか、と勝手に思ったりしております。




 長所ばかり挙げたから短所も上げないと、とか思うけど、このサオに関しちゃほぼ無いかな?


 強いてゆーならば寄せるトルク?でも、フィネス寄りのサオだからこんなもんだと思う。






 んで、リール。


 アルファスSV 105SHのスペックは以下のとおり。


 ギヤ比7.2。


 自重175g。


 ドラグ力4kg。


 糸巻き量14ポンド35~70m(スプールの半分の深さに印があり、ハーフラインで使える)。




 ダイワのベイトでは真ん中辺りの価格。なのに、made in japan!


 同じ価格帯であるタトゥーラや、それ以上のジリオンですら外国の工場で作っているとゆーのに、ですよ。多分これは、他のmade in japanの機種のベースになっているから…なのかな?


 デビューはかなり古く、詳しいコトはわからないけど10年やそこらは楽勝で経っているはず。その間、色んな釣り方に特化したモデルが短期間で出たり消えたりと、ラインナップが結構変わってきた。ここ数年はSVとAIRに落ち着いており、今年の春、AIRストリームカスタムという渓流用が追加された。この中にギヤ比違い(5.8と7.2。ストリートカスタムは7.2のみ)と左右巻きがある、といったラインナップ。




 一番に挙げられる大きな特徴としては、軽量コンパクト。


 通常、軽量化にはマグネシウムを採用するのだけど、アルファスはアルミ製。にもかかわらずかなり軽い。そして小さいから掌の小さな人でも握りこみやすい。


 そして、もう一つの大きな特徴がSVストレスフリーバーサタイルスプール。


 SVは、ブレーキがAIR。だけど、スプール本体が極端な軽量化(肉抜き)されてないため頑丈なのよ。よって、太い糸も問題なく使用できるから、普通のベイトと同じ使い方ができる。


 軽いルアーの扱いではベイトフィネス機にはちょびっと及ばないものの、フツーのベイト以上には快適に扱える。具体的にはサオとのバランスもあるけど4~5gほどの重量があればOK。そして、ベイトフィネス機にはできない芸当として重量のあるルアーが扱える。例えばビッグベイトなんかがそう。このように使用範囲がとても広く、なおかつ遠投も接近戦もこなす。ブレーキの調整次第では、ノーサミング(着水と同時に指でスプールを止めなくてよい)といった技も可能だったりする。


 あとは、塩水にも強いスプールベアリングが採用されているため、海でも使える。


 まぁこれは、今回の交換でセラベアになり、淡水専用になってしまったけど、海で使う予定はないので良しとしとこう。




 こちらも短所らしいものがほとんど見当たらない。ホント、よくできたリールです。


 欲を言えば巻き上げる力がもうチョイあればいいけど、小さなリールなんだからハンドルも短いし、こんなもんでしょ。






 それでは、実釣へと参りましょうかね。


 会社から帰宅し、ソッコー準備。


 使うタックルは仕事中、既に決めてある(真面目に仕事しろよ…)。


 サオとバッグをクルマにぶち込んだら出発だ!


 選んだポイントは、ゴムの場所下流。


 土手は除草作業直後ということもあり、イネ科雑草の花粉飛びまくり。


 お陰様で、目と鼻が恐ろしく痒い。


 涙と鼻水をたれ流し、クシャミしながら釣り開始。




 ルアーはOSPのドライブスティック3.5インチ。


 茶色とオレンジのツートン、ノーマルセッティング。


 ハリのシャンクに板オモリを3cm程巻いて、フォールスピードを速めたもの。 ←これ、結局ウエイテッドフック(シャンクにオモリが付いたハリ)使ってるのと同じなんだけど、ハリ自体が結構高いし、自分の好きな重さに調整できない(鉛だから厳密には削ればできるだろうけど)から、自分はこの方法を取っちょります。




 ベアリング交換後、記念すべき一投目。




 シャー…ポチャン。




 ん~~~。いー感じ!




 セラベア特有の硬質な音を響かせながら、ぶっ飛んだじゃないのよ!


 SVの不自然な引きずった感が薄れ、なんともいい。




 よし!リョウガのも換えてやろ。




 そんなことを考えつくほどに、いい。





 飛び具合はわかったので、あとは掛け具合。


 魚を釣るだけ…なんだけど、これがどうにも難しい。


 はたして釣れるのか?はたまたボーズなのか?




 しばらく消波ブロックの穴を探る感じで引いてみたり、流心に向かって投げ、底を取り、チョンチョン跳ねさせながら引いてくるけど、ギルアタリすら無い。


 しかし、この日のフィールドの生命感はかなりのモノ。普段より小魚たちの生み出す波紋が多いように思える。見ている限り、活性は低いわけじゃなさそう。


 とゆーことは、釣り方が違う。決定的に違うはず。


 しばらくフィールドの様子を見ながらも、同じ方法で誘い続けていると、




 魚、底じゃないんかもね。




 という考えに辿り着く。




 浮いちょーんじゃないやか?引き方変えてみよ。浮かせたら食うかも。




 思いつけば即実行。


 真正面より若干下流の流心方向へとルアーをぶち込み、クラッチをつなぎ、余分な糸フケを取る。


 ファーストフォール。


 サオ先から水面までの糸が緩む。


 着底。


 ここからはさっきと違い、ちょっと上の層を狙うため、ゆっくり大き目にサオを上げ、ルアーを舞いあがらせるイメージ。


 サオを寝かせ、余分な糸フケを取り、着底を待つ。


 と、突如糸に変化が!


 水中へと引き込まれるスピードが速くなる。




 食った!やっぱ、浮いちょった!




 大きくのけ反るようにアワセたら、一気に流心方向へと走る。


 弧を描くサオ。




 強い!




 ガリガリ…




 消波ブロックに糸が擦れる感触が伝わってくる。




 マズイ!




 糸はフロロ10ポンド。


 あまり無理はできない。


 サオのパワーがあるとはいっても、そこはMアクション。同じMと比べたら少し強いという意味であり、絶対的なパワーではMHやHには敵わない。魚が40cm超えるとどうしても力負けする。


 巻くのを止め、サオを立てて突進をかわす。


 フルロックのドラグがジリジリと逆転する。


 突っ込みが止まると再び巻き始める。


 直後、不意に軽くなり…




 ヤバイ!飛ぶ!




 そう思った瞬間、




 バシャバシャッ!




 ド派手なエラ洗い。


 水面を割って姿を現した。




 デカい!




 またもや消波ブロックの隙間へ潜ろうとしているので、サオを立ててかわす。


 突進が止まると巻く。


 これを幾度となく繰り返すと、徐々に寄ってくる。


 やっとこさ足元。


 護岸の際へと移動し、取り込み体勢に入る。


 サオを持つ手を高く上げると、水面から顔を出し、手の届く距離まで寄ってきた。


 口に親指を突っ込んで、下あごを掴み…取った!


 お腹には凹んだ形跡。でも、まあまあ重くてなかなかの回復っぷり。産卵時に川底を叩いて欠けた尾びれの出血はもう無く、元通りになりつつあるアフター(産卵後)回復系の元気な女の子。


 指を広げ、測ってみると二回+α。




 45cmくらいありそう。




 写真を撮って、帰ったら精密に測るため、サオのどの辺にくるか覚える。


 測り終るとサヨナラ。


 そっと水に浸け、指を離すと元気に深場へと戻って行きましたとさ。




 その後、しばらく頑張るものの異常無し。


 ボチボチ晩飯やし、満足して撤収することに。






 とまぁ、ベアリング交換後の初フィッシュはこんな感じでありました。


 投げた感じも巻き心地も今までとは全く違うので、この日の一本は新しく買ったリールに魂がこもった時のような気分。


 ちなみに帰って正確に測ると47cm!


 嬉し過ぎるじゃ~あ~りませんか!






 ベアリング交換したリールはあと4台。




 早く魂込めてやりたいぞ!

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