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正直者と嘘つき者のおむすび

作者: シグルド

これは、童話『金の読んでみてください。斧、銀の斧』を、模して作りました。


日が天高く昇る昼下り。

天界で、ピンクの蓮が生える池の畔、御釈迦様が、池を覗き込みます。


「下界の様子はどうかな。」


池には、下界の池が映っています。


「お、誰か来たぞ。」


池にやって来たのは、樵でした。


「お昼にでもするかな。」


樵は、石に腰掛け、懐から、おむすびを取り出した。


「おっかあの作ってくれた、おむすびの具は何かな。」


1つ目の具は、梅干しでした。


「ん〜、酸っぱーい、けど夏には堪んねぇ。」


2つ目は、おかかでした。


「おかかだ、おむすびの良い塩加減だな。」


最後の1つを食べようとしたその時!


「あっ!」


樵は、手を滑らせ、おむすびを池に落としてしまいました。


「あちゃー。」


__________


それを見ていた御釈迦様は。


「あらあら、可哀想な樵さん」


御釈迦様は、悲しげな顔をしながら、良い事を思い付きました。


「そうだわ、私が、池から女神として出てくれば、正直者ならきっと。」


御釈迦様は、早速女神に変身すると、下界の池に行きました。


__________


樵が、肩をて項垂れていると、突然池が光だし落とし、女神様が出てきました。


「私の元へ、おむすびが落ちて参りました。」


女神様は、4つの、おむすびを持ち。


「貴方が落としたのは、金のおむすび、銀のおむすび、銅のおむすび、普通のおむすび、どれですか?」


樵は、驚きながらも。


「ぼ、僕が落としたのは、おっかあの作った、普通のおむすびです。」



樵は正直に答えました。


「貴方は、正直者ですね、このおむすび、全部差し上げましょう。」


女神様は、樵に、おむすびを全部あげました。


「女神様、ありがとうございます。」


樵は、普通のおむすびに、小さな歯型が付いている事に気が付きました。


「歯型…?」


樵は、女神様の口元を見ると、米粒が付いている事に気が付きました。


「女神様、おむすび食べました?」


樵が、疑いの眼を向けると。


「い、いえ、美味しいおむすびなんて、食べてませんよ。」


女神様は、目を逸らして答えます。


「本当てますかー?」


樵が、更に疑いの眼を向ける。


「は、早く仕事に戻りなさい。」


女神様は、樵を追い払おうとします。


「まあ、良いですけど、女神様もお腹は空くのでしょうし…。」


樵は、仕事に戻って行きました。


__________


天界に戻った御釈迦様は。


「正直者で良かった。」


御釈迦様は、口元に付いた米粒に気が付き。


「バレていたのね。」


御釈迦様は、頭を掻いて、苦笑いをしました。


__________


下界では、樵が体験した事を母親に話しました。


「きっと、おむすびが美味しそうだったのね。」


母親は、笑いながら、おむすびの歯型の事を答えます。


「ふ〜ん、あの池には女神様が居るのね。」


扉から聞き耳を立てていたのは、隣に住む樵の奥さんでした。


「ねえねえ、あんた、隣の話を聞いたんだけどさ。」


奥さんが、隣の話をすると、次の日の朝、早速おむすびを渡し、送り出しました。


「金よ、金のおむすびよ。」


隣の樵は、昼下がりになると、石に腰掛け、態とおむすびを噛み、池に投げ入れました。


「あちゃ〜。」


隣の樵は、態とらしく肩を落とします。


___+______


「あらあら、また正直者だと良いわね。」


御釈迦様は、一部始終を見ながらも、女神に変身し、下界の池へ向かいました。


__________


隣の樵が、肩を落としていると、池が光だし、女神様が現れました。


「あぁ、女神様。」


「私の元へ、おむすびが落ちて参りました。」


女神様は、4つの、おむすびを持ち。


「貴方が落としたのは、金のおむすび、銀のおむすび、銅のおむすび、普通のおむすび、どれですか?」


隣の樵は、金のおむすびを指差し。


「女神様、私が落としたのは、金のおむすびです!」


隣の樵は、金のおむすびは言いすぎかと思いつつも、奥さんに逆らえず、金のおむすびと答えました。


「貴方は、嘘つき者です。」


女神様は、顔を赤くして言いました。


「じゃ、じゃあ、銀の、銅のおむすびです。」


隣の樵は、赤い顔を見て、慌てて言い直します。


「まだ嘘を重ねますか、さっさと普通のおむすびを持って去りなさい。」


女神様は、更に顔を赤くして言います。


「め、女神様、お、おむすび、食べましたね。」


隣の樵は、更に嘘を上塗りします。


「はぁ、貴方には、正直の欠片も無いのですね。」


女神様は、呆れ返ってしまいました。


「わかりました、貴方には、腐った物した食べれない呪いを掛けましょう。」


女神様がそう言うと、見る見るうちに、おむすびが腐ってしまいました。


「貴方は、どんなに新鮮な物を頂いても、すぐに腐ってしまう、一生反省していなさい。」


女神様は、池に戻ってしまいました。


__________ 


天界に、戻った御釈迦様は。


「あそこまで、嘘をつく者が居るとは思いませんでしたわ。」


御釈迦様は、池から隣の樵の家を覗きました。


__________


「貴方、金のおむすびは?」


隣の樵は、出来事を全て話しました。

すると奥さんは、おいおいと泣き崩れました。


こうして、正直者の樵は、大金持ちになり、裕福な生活を送り。

嘘つき者の樵は、腐った食べ物しか食べれず、苦しい生活を送りましたとさ。



◇おしまい◇

読んで頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 正直に誠実に生きるのが一番ですよね。
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