書きたいことを気ままに書くよ。 ⑧
友人の結婚式前の、自分の心境を書きました。
二人のことはいつ結婚するかな~と、学生時代からみんなで見守っており、早くも7年くらいの月日が経ちました。
おめでとう、の意味も込めて何か書けたら嬉しいです。私にとっても、きっと忘れがたい一日になるから。
「ふぅ~」
いよいよ明日に迫った、人生はじめての参加になるトモダチの結婚式。私は非常にドキドキしていた。
◯◯◯
今年の夏の初め、結婚式の招待状が自宅に届いたことから始まった。
差出人は、大学時代の友人からだった。
新郎、新婦ともにゼミ時代からの友人である。深い付き合いがあるわけではないが、定期的にゼミ仲間とは社会人になってからも飲み会を通じて関わりを持っていた。
二人は大学の同じゼミに所属したことがきっかけで付き合い初め、周りの友人と一緒に温かく見守ってきたのだ。
二人の入籍を知ったのは昨年の冬、一年のお疲れ様会をしているときだった。
いつになく神妙な面持ちをしている彼の方から、
「実は、俺たち結婚しました。式は、来年の秋口を予定しています」
そう告げられたとき、みんなで大きな拍手を送った。
いつの間に結婚したんだよ、同棲してたのは知ってたけど、結婚式挙げるんだおめでとう!両親に何て挨拶したの?
など、質問の嵐。そんな私たちに二人は照れ臭そうに、一つひとつ丁寧に答えてくれた。
……彼女の方ははずかしがって、
「そんなことまで言わなくても……」
と言っていたけれど、彼の方は余程興奮していたのか馬鹿正直なのか、ちゃんと懇切丁寧に答えてしまうのだった。
◯◯◯
真っ白な美しい封筒を開けると、白い便箋に、ブーケを模した美しい花の縁取りがしてあって、祝い事に似つかわしい金と銀の紐が飾られている。
場所と時間の案内が同封されていた。私は慌てて近くにいた母に
「結婚式の招待状来ちゃったよ!言ってたヤツだ。やっとかぁ~。何から準備したら良い?」
いかんせん年齢ばかり喰っている割にはお呼ばれしたことがないので、恥ずかしながらどうすれば良いか全くわからない。
そんな私の姿を呆れたようすで母は見ていた。
◯◯◯
家族のアドバイスを受けながら、ご祝儀と、当日着ていくドレスの準備をする。
本当は年齢に応じてドレスを新調したかったけれど、致し方ない。まだ大学の卒業式の時に購入したものが着れてしまったのだから。
よくも悪くも私の童顔丸ぽちゃ体型は何一つ変わらず、職場の同僚にも
「まだまだ学生さんに見えるね」
と言われてしまうのだから。
わかっている。自分が社会人らしからぬ幼稚じみた思考の持ち主であり、しかも貧乏ったらしだから、高校生くらいの時からほとんど服を新調していないのである。
私に向けている「学生らしさ」は、化粧っ気がなく、童顔丸ぽちゃ貧乏ったらしという、なんとも言えない要素を詰め込んでいる言葉であり、残念ながら世間で言われる「美魔女」的な美しい意味では決してない。決して!!
(書いてて悲しくなるから割愛しますね)
私は遠足前の子ども宜しく、声だし確認をしながら翌日の服と持ち物を揃えるのだった。
そんな中、一通のラインが届いた。
発信者を見ると新婦からだった。
何事かと思い、確認するとそこには
「明日はよろしくお願いします」
と書いてあった。
その心遣いが嬉しく思う。
明日の式場近くの天気はあいにくの雨だ。台風の影響で天気が不安定になってしまい、ここ数日で晴れから雨の予報に変わってしまったのだ。
今も、窓の外では地面に大粒の雨が叩きつけている。
どんな形でも、二人にとって良い式となれば良いな。
そんなことを願いながら、私は明日を待つのだった。