第12章 アナウンスの真実
園長室に入ると園長先生がドタッと椅子に座った。今度はソファを進めなかった。
「晴美さん、運動会においてほかの保護者様を邪魔することは許しません。」
園長先生が低い声で言った。晴美は下を向いた。
「すいませんでした………」
園長先生は急に立ち上がり、大声を出した。
「すいませんですむ問題じゃない!!」
すると急に晴美は土下座をした。
「すいませんでした。」
「だーかーらー。すいませんですむ問題ではないと言っておるだろう。あなたがほかの保護者に迷惑をかけ、運動会の進行を邪魔したことには変わりない。これは警察を呼ぶべきものだろう。」
晴美がぽろぽろ涙を流した。反省しているようだ。その時に園長先生は警察を呼んだ。呼び終わるとこちらを振り返っていった。
「雪子さん、京子さん、冬森さん、北野さんも重要参考人として来ていただくことになります。晴美さんこちらへお座りなさい。」
園長先生は1人用ソファを晴美に進めた。
「さて、晴美さん。どのようにして放送席を乗っ取ったのか説明してくれませんか。」
園長先生は気分が穏やかになったようだ。晴美はこれ以上罪が重くならないように正直に話した。
「まず、冬森さん、北野さんのどちらかが放送席を離れるのを待ちました。すると運よく北野さんは離れてくれました。そして私が、迷子がいるとうそをついたのです。冬森さんは離れていきました。その間に放送席を乗っ取りました。」
園長先生はうなずいた。すると京子が言った。
「これは私が晴美に指示をしたんです。晴美は悪くない。塩素ガス事件の復讐をしたかったんだ!」
雪子はそれに反応していった。
「京子は悪い。雪子も悪い。二人とも悪いんだ。これは運悪く起こった事件なんだ!」
すると警察が来た。すると、雪子たちをパトカーに乗せた。そして、警察署へ向かって走り始めた。
第13章へ続く。




