第10章 雪子と冬森、北野の事情聴取
雪子と、放送係の冬森さん、北野さんは園長先生についていった。そして、園舎の中に入り、園長室に入った。園長先生は、黒い革のソファを三人に進めた。そして園長先生は話し始めた。
「冬森君、北野君。なんで放送の仕事をさぼったのかね。」
園長先生は冷たい目で見た。そして、冬森が小さい声で言った。
「じ……実は……雪子さんを責めることになるかもしれませんが、雪子さんが、仕事の最中に話しかけてきたからです。」
園長先生の目が雪子の方を向いた。雪子は、こっちを見られた瞬間ビクッとした。
「雪子さん。話の内容をきかせてもらってもいいですか。」
「先ほどの幼稚園音頭の際に大きな声を出してしまって強制退園させられたんですけど、そのことについての謝罪を申し上げるために、冬森さんと北野さんに話しかけたのでございます。」
雪子は知っている限りの敬語を使ってしゃべった。冬森さんと北野さんは、それに反応していった。
「実は私たちが強制退園させたわけではないんです。もしかしたら私たち以外の誰かが放送席を乗っ取ったのかもしれません。」
園長先生はその言葉に驚いた様子だった。
「なるほど、そういうわけか。雪子さん誰か思い当たる人はいないかね。」
雪子は考える間もなくすぐに思いついた。
「園長先生、思い当たる人がいます。」
「誰じゃ?」
「西田京子です。」
すると園長先生が急に走り始めた。三人も急いでついていった。着いたのは放送席だった。そして副園長を押しのけ、マイクを口に近づけた。
「西田京子さん、西田京子さん。至急放送席に来てください。」
雪子は周りを見回した。年少の応援席の方を見ると西田保太がきょとんとしていた。保護者席の方を見ると急いで荷物をまとめている西田京子を見つけた。雪子はそのことを急いで園長先生と冬森、北野に伝えた。すると園長先生が50代とは思えない速さで走り出した。雪子と冬森と北野も走り始めた。(雪子と冬森と北野はお話にならないくらい遅くて園長先生の何の力にもなれなかった)園長先生と京子との競争開始から5分後、とうとう京子が捕まった。そして、強制的に園長室に送られた。
第11章へ続く。




