表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/143

1 ギルド三闘士の決定

この章は作者としては四.五章と考えています。

やる展開としては本筋のストーリーとは大きく絡まない展開です。

主人公の照日周りの進展も合間合間に書いていましたが、それだけでは書ききれないので、四.五章の位置づけで描いていきます。

長さとしては短めな内容にするつもりです。


でも、終わってみて5章でもいいかとなったら、もしかすると第五章表記にするかもしれません。

 アムリスの夜の件があってから朝を迎える。

 結局、俺達は朝まであのままの絡みで寝てしまった。


 これでも俺は高校三年生の男。

 変な感情が出てしまっていて、それはそれで困る。


 で、ミュサからはなにもされなかったか?

 そんなことはなかった。

 今日もまた俺が起きてきたときにキスをしてきたよ。

 アムリスが見ている中でだ。


 どうも今日の夜も昨夜と同じ目に合いそうだと悟った。

 幸いシュンはその場にいなかったから、こじれることもなかったのはいいことかもしれない。


 それからはいつものように食事をして準備。

 そうこうして、俺はリビングにいた。

 今日も制服姿でだ。


 リビングのテーブルにはギルドからの手紙。

 その手紙からは映像が出されていて、ガティークと対面中。


「で、決まったのかい? ギルド三闘士は誰にするか?」


 ガティークからの問い。

 その問いの解答は昨日のうちに決めていた。

 迷いなく答えられる。


「ああ、やっぱりガティークに頼むことにするよ」


 俺はギルド三闘士の協力はガティークに決めた。


 彼女はでかいハンマーでの攻撃を得意としていて、そのハンマーを叩いて岩を巻き起こすこともできる。

 精製の得意なギルドでもあるので、戦闘中に城壁や魔法で出来た盾も作ってくれる。

 そのことから、一番俺の力になってくれるのはガティークと考え、こう結論を出した。


 それを聞いて隣のシュンは口をとがらせていた。


「ええー、ポーションマスターじゃないんですかー? 旦那ー」


「悪いな、シュン。少しでも世話になっている人の方が連携取れやすいってのもあるんだよ。あと、シュンの旦那になった覚えはないぞ」


 シュンの言葉に謝りつつ、釘をさしておく。

 旦那って言われるのって、なんとなくだが悪党の親分って感じがする。

 俺だけかもしれないし、すごいいやって程ではないけど、やめてもらいたいことだ。


「そりゃ嬉しいね。だったらウチはてるやんに王に成るために協力するからよ」


 まんざらではない顔でガティークも返事をする。


「ありがとう。それじゃあ、早速、指輪を渡すぞ」


「おうよ。契約はすぐ終わるから、ちょっと待ってくれ」


 俺が手紙のところに指輪を置くと、ワープしていき指輪が消えていく。

 待つ時間はどれくらいか。


 考えてから少し待った後、指輪が帰ってきた。

 予想以上に速いお帰りだ。


「お、もう終わったんだ。ありがとう」


「契約石持っているんだったら、使い方は分かるよな?」


「ああ、連絡を念じて、後は召喚だろ? あとできる技も確認しているから、召喚前に指示をするよ」


「分かっているならいいさ。あと、出来ることは一つだけだし、召喚の時間も短いことは忘れるなよ」


「ああ、そこもパンフレットに書いていたことだから、承知だ」


 三闘士は契約石でのモンスターとほぼ同じだが、違うこともある。

 そこはパンフレットも見て、頭に入れていた。

 強力だが制約もあって、その制約に涙するってことは避けたいからな。


「そういえば、ガイアス石、結構溜まったんじゃないか?」


 ガティークからの別の話題を振られる。

 確かに結構溜まったし、このまま放置で持ち腐れはもったいない。


「確かざっと見て30個はたまったはずだ」


「じゃあ、ついでにそれくらいで取引できるものを紙で送るから、見ておいてくれ」


「助かる」


「それじゃあ、連絡は終わりだ。じゃあな」


 ガティークの別れの言葉。

 それから手紙からの映像が消えていき、その後に文字が書かれた紙が送られる。


「で、今日も同じくダンジョン探しをするの? てるちゃん」


 シュンからの確認の言葉。

 同時に俺は指輪を装備する。


「そうだな。でも、仲間が増えたからさ、みんなで集まって話し合いたいこともあるんだよな」


 今日はダンジョン探しだけじゃない。

 皆で話し合ってこれからどうするか、どこにダンジョンが出たらあたるかを決めておきたい。

 あと、俺の仲間同士で同士討ちなんてさせたくないからってのもあるな。

 なので、一度は俺の仲間を対面させておきたい。


 しかし、シュン、俺をてるちゃん呼びか。

 旦那呼びよりかはいいけど、なんかしっくりこない。


「じゃあ、今の内にみんなと連絡とった方がいいよね?」


「ああ、幸前は連絡が取れそうだけど、佐波さんのスマホの電話番号は知らないんだよな。まあ、直接家に向かえばいいけど。佐波さんと連絡が取れれば、レックスと三木島も大丈夫そうなんだよな」


 レックスと三木島とよく連絡していそうなのが佐波さんなんだよな。

 この二人は俺との連絡経路が確立していないし。


 一応、集まる時間は午後を予定している。

 流石に今すぐ集まっては迷惑だろうし。


「じゃあ、今すぐ行く感じかな? 佐波ちゃんの家に」


「いや、実は新しく回収したスキルや魔法も詳しく確認してないんだ。それもしたいし、ミュサへの簡素な命令も確立したいし……」


 レックスを倒したことでのスキル等もまだ見てないため、今の内に確認をしておきたい。

 昨日のうちにやればよかったことだと今でも思う。

 だが、昨日はダンジョンが出たという偽情報があって、その情報に振り回されてもいた。

 そのために後回しになってしまい、結局確認できなかった。


 あと、ミュサのウィンドプレッシャーは相手への向かい風だけでなく、頭上へと向かう風や下から突き上げる風も自由にできると聞く。

 なので、簡素な指示ですぐに方向性を伝えられる命令は決めておきたい。


「ああそれもか。でも、佐波ちゃんとすれ違いってこともあるんじゃ? 僕は早めに行った方がいいとおもうよ」


「まあ、その方がいいかな。確認と命令の確立はその後でもいいか」


 言われてみればシュンの言う通りだ。

 佐波さんだって今日は何か予定が入っている可能性だってあるから。


「今からは佐波ちゃんの家に行くってことでいいかな?」


「そうだな。俺とアムリスで行ってくるから。シュンたちは待っていてくれ」


 こう告げて俺は外出することに決めた。


 こういうことになるんだったら、佐波さんと連絡を取れるようにしておけばよかったな。

 昨日のうちにやっておけばよかったと感じているし、気を付けないと。

ブックマークや評価などして頂き、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ