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1 騒動後の状況

 早乙女とジャクソンを倒してから、俺は見回りを済ませて家へと帰る。

 その後に休んで朝を迎えた。


 緊急な大事に立ち向かったせいか、アムリスは俺の部屋に来ることはなく休んでいた。

 それはミュサも同じだ。

 むしろアムリスよりも負担はでかかったので、俺が朝に起きる時間帯でもミュサは眠っていたままだ。

 ちなみに、シュンも今のところ寝ている状態で、トルーハさんはのんびりと家でくつろいでいる状況。


 そして俺は朝食等の身支度を済ませて、アムリスと共に外を見回っている。


「……モンスターに襲われている人もいないし、特に危ないこともないな」


 俺は特に騒ぎのない街の道路を歩きつつ、言葉を出す。

 流石にモンスターもいなければ、ギルドの人たちもいなかった。

 昨日にモンスターが町を暴れて行ったとは思えない。


 ただ、景色はそうでもない。

 モンスターたちが暴れて、破壊された形跡はまだ残っている。


「とりあえずはダンジョンが出ていないか、いつも通りに見回りってことでいいのよね?」


 アムリスからの確認。


「まあそうだな。ダンジョンはもう出てこないとも聞いていないから、見回りはしておきたい」


「ダンジョンが出てきてモンスターがまた襲ってきたってことは避けたいものね」


「早乙女を倒したってダンジョンが出てくる可能性があれば、また起きること可能性だってあるからな」


 俺が見回っていなかったからモンスターが一般人を襲ったなんてことは避けたい。

 それを危惧して念のための見回りをやることにしていた。


 そこでとある女性の声を聴く。


「天川君!」


 奥の通路から佐波さんが走ってきた。


「佐波さん。何かあったのか?」


「あ、問題があったってわけじゃないよ。外に出ていてあったから声をかけたの」


「そういうことか。問題がなければいいんだけど」


 ただ単に声をかけただけか。

 何事かと構えてもいたけど、それならば安心だ。


「そうそう。街の被害だけどギルドの人たちが今修復に取り掛かっているのよ。三木島君の家も全壊だったけど、ちょっと前にもう住める状態にまでになったって」


「そりゃよかったよ。回復してもらったって聞いているけど、今のところ本人にも異常はないんだよな?」


「うん。お父さんもレックスも昨日のことなんてなかったかのように元気だよ」


「なら、安心だ」


 俺の周りの人も無事過ごせているようで、そこは良かった。

 俺と関係のない人についてどうなったか不安はあるも、とりあえず身の回りの人に問題がないなら少し安心できる。


「天川君もダンジョンを探す予定なの?」


「そうだな。出てきたら不味いし」


「今のところそう言った話も聞いてないから、また出てくるのかな?」


「そればかりは分からないな。話も聞いていないし」


 ダンジョンの出現がアムリスの世界の人の意思にゆだねられているなら、流石に出さないと思いたい。

 しかし、こちらは出ないとの話を聞いていない状況。

 それがあって、ダンジョンが出ると思って動かないといけない。


 そこで俺の近くに急に人が現れる。

 遠くからワープしてきたかのように、瞬時に。


「天川照日。今よろしいでしょうか?」


 ワープしてきた人が声をかける。

 こんなワープをする人は俺の知っている範囲で一人しかいない。


「メイルオンさん。ちょうどいいところに」


「昨日の事で、報告しておきたいことがあります」


「色々聞きたいことはありますから」


 今回のことでの影響について俺は聞きたい。

 あれだけの大事があって大きな影響だって間違いなくある。

 それに、ダンジョンの出現についても聞きたかった。


「では、先にこの町の状況について私が把握できていることを話しますが、構いませんか?」


「そっちも気になるし、それからお願いします」


 俺としても被害については知りたい気持ちもある。

 どことなく俺も知る義務があるような気もした。


「街の被害についてですが、住居等の物質的な被害はかなりあります。しかし、ガンワークがメインで急速な復旧を心がけています。この規模でしたらおそらく五日あれば完全に復旧できます」


「それくらいで復旧するんだ……結構早いですね」


「はい、今回の件は私たちに責任がありますので、全力を尽くします」


「……それと、人への被害ってどうなっていますか?」


 物質的な被害は大丈夫と分かる。

 なら次に気になるのは人への被害だ。

 聞くのは勇気があったが、聞いておかないといけない気もした。


「幸いにも死者は0人に抑えられました。重傷者もいますが、そちらも完全な回復が見込めますので、ご安心を」


「え? あれだけの被害があって死者0人!? それは嬉しいんだけど、本当なの?」


 正直、俺は死者は何人か出ていると思っていた。

 その報告はいいけど、どうしても呑み込めない。


「厳密には数名の死者がいました。ですが、マーヴェケアーズのベノイズ様とヴェルター様が蘇生してくれたおかげでこうして死者が0人に抑えられました。あの方々は死者が出ても早いうちなら蘇生も可能ですので」


「そ、そりゃすごいです……魔法だってある世界だから、それくらいは可能か」


 驚きの理論を話されたが、俺には納得があった。

 魔法もあるし、強力なギルド三闘士とギルドのリーダーがいるのであれば、それくらいは可能か。


 たしか、ヴェルターって人は幸前もギルド三闘士として契約しているはずだ。

 それくらいに凄い人だとかなり手強いと予想できる。

 幸前との戦いはただではいかないことも分かる。


「次にダンジョンの出現についての話に移ります」


「そこも聞きたいな。これから俺はどうすればいいのかいまいちだったし」


 俺の今後の行動にかかわる事項。

 この話によって俺の行動が大きく変わる。


「街への被害がこれほどあったために、ダンジョンの出現は以降有りません」


 メイルオンさんは告げた。

 これからこの世界での戦闘はないとも受け取れる言葉を。

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