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プロローグ

よろしくお願いします

「お疲れ様でした〜」


同僚たちに挨拶をしてから、更衣室に向かって歩き出します。


初めまして、私は加藤蓮28歳です。工場勤務で独身、彼女はいません。趣味は小説を読む事とギャンブルとアニメ見ること。後は都市伝説が好きです。陰謀論とか大好きです。タバコは吸いますがお酒はあまり飲みません。たまにある会社や同僚達との飲み会の時に飲んで、後は家でたまに飲むぐらいです。



今は仕事を終えて更衣室に向かってます。私が勤めている会社は、通勤時作業服での通勤を禁じているので、更衣室で私服に着替えてから家に帰ります。



今日は金曜日ということもあって残業もなく、そして明日の土曜出勤もないので個人的には嬉しいです。そして何より私の趣味でもある小説を今日この後買いに行こうとしているため、少しだけ早歩きをしながら更衣室に向かって歩いて早々と着替えます。



着替え終えたら工場の従業員入り口にあるゲートに向かい、通行証兼タイムカードをカードリーダーに読み取らせながら門をくぐり、駐車場に向かい車に乗って本屋に向かいます。



私が今から向かう本屋は昔ながらの個人が営んでいる本屋で、チェーン店などと比べ本の数は少ないですがたまに掘り出し物とかあって個人的に好きでよく通ってます。まぁチェーン店の方にもいくことはありますが、工場から車で15分ほどの所にあり、家からそう遠くない所なのでこちらの方が多いですね。




「いらっしゃいませ〜」



本屋について本屋の入り口から店内に入ると、本屋の亭主のやる気のない挨拶を聞きながら、何かいい本がないか店内を見て回ると、気になる一冊の本を見つけました。



「裏世界の存在と裏世界の王の役割?」



裏世界と聞くと犯罪組織の巣窟であるとかアングラなイメージが湧きますが、その王という言葉に私の好奇心が刺激され、中を確認せずに購入を決めました。他に何か面白い本がないか店内を見回りましたが、今回は他になく一冊だけですが購入して家に帰りましょう。



「ありがとうございました〜」




本を購入し車に乗って家に向かいます。会計の時に亭主が若干首を傾げて不思議そうにしていましたが、値札もしっかりありましたし本屋にありましたので問題はないと思いましょう。金曜日で仕事終わりの時間ということもあり、帰宅ラッシュの時間で道は混んではいましたが、何事もなく家に帰ってきました。



我が家はアパート二階建ての一階の角部屋で、間取りは2Kで家賃は5万円。一人暮らしは今働いている会社に勤め出してからなのでかれこれ10年。若干タバコの影響で壁紙が汚れて見えますが、個人的には部屋が2部屋あるお陰で小説を本棚に並べることができるスペースがあるのでありがたいです。



家についてからは、とりあえずお風呂に入り洗濯機を回しながら夕食の準備をします。基本的には自炊ですが、面倒な時は出前で頼みます。一人ものですからバランスは良くないですが、今日はうどんと鶏肉を焼いてタレで味付けしたものです。



パパっと食事を済ませて今日買ってきた本を読むとしましょう。







あの時の私はこの本を買って読んでしまったせいで、後々あのようなことになるとは思いもしませんでした。



まさか自分が特別な立場のものになり、その後の生活が180度変わる事になるとは想像もしてませんでした。



確かに若がりし頃は特別な存在になりたかったですし、何度もファンタジーの世界に夢を見ました。過去にいると思われていた妖怪や魔法の存在。そんなものたちが好きでいい年をした大人が小説を買い、またはネットに投稿されるものを数多く読んだり、動画などで沢山の都市伝説についても見てきましたが、これらは所詮創造物であり、私は見て聞いて読んで満足していたに過ぎないどこにでもいる精神が周りの同世代と比べてちょっと幼いかもしれない唯の一般人でした。



だがあの日あの時あの本に出会い、あの本を買って読んだ為に、私はそれまでとは大きく変わってしまった。いや、変わらずにはいられなかった。けどだからこそ、もし過去の自分に今の自分から伝える事ができるのならば伝えたい。



「あの時あの本を見つけて、購入し読んでくれてありがとう」と。




さぁ、これから始まるのはあの本の題名通り、裏世界の王の話しです。あ、安心してください。少し怖いところもあるかもしれませんが良いやつばかりですよ。でもご注意ください。そいつらはもしかするとこれを読んでいる貴方達の近くにいるかもしれません。



けどご安心ください、奴らはあなた方に危害は加えません。ですがもし万が一危害を加えられたり、不思議なことが頻繁に身の回りで起き出したら探してください。もう一つの世界の入り口を。



ですが何も手がかりがない所から探せと言われてもどうすればいいかわからないと思います。ですので私の行きつけの喫茶店"本の憩い場"まで是非その時はお越しください。そして喫茶店のマスターや店員さんに注文する時にこう言ってください。



「アイスコーヒーにミルクを少し、角砂糖を二つ入れてお願いします。そして王の物語の本を読みたいのでお願いします」と。

この注文の仕方が私へ依頼したいという合言葉になるとともに、問題が起きていて助けて欲しいという意思表示になります。



この注文の仕方をしてもらえれば後はご安心ください。問題は無事私が解決します。そして問題が無事に解決した後にもし、貴方達がこちらに来ることがありましたら大いに歓迎しましょう。その時には危害を加えられたやつらについては気にしないでください。貴方達がこちらに来る頃には







しっかりと処分してますので、ご安心を。





作者の黒猫です。

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字等あれば報告の方よければお願いします。

また、よろしければブックマークや⭐︎を付けてもらえると嬉しいです。

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