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【短話 意味怖】裁判官
俺は昔から裁判官を目指している。
正義の為ならやれることはなんでもやる。
幼い頃から正義感の強い性格で、曲がったことは許せない。
小さな頃から人を裁くのが上手いと言われてきた。
裁かれた人間で俺に文句を言ってきたやつはいなかった。
人の行動をよく観察し
「こいつは死刑」
「こいつは無期懲役」
「こいつは無罪」
よくシミュレートして
勝手に裁いていたが
俺に間違いは無かったと思う。
もうすぐ司法試験だ。
ライバルは多かったが
予習も勉強もしてきた。
対策もばっちりだ。
山を背に俺は司法試験に向かう。




