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【意味怖恐】地元の駄菓子屋

俺が子供の頃から続いていた駄菓子屋に張り紙がしてあった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2023年5月20日閉店します。

45年間という永い間地元の皆様には本当にお世話になりました。

皆様に末永き幸せが訪れる事をお祈りいたします。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



とても悲しい。

本当に昔からこの駄菓子屋には世話になっていた。


特にここのおばあちゃんはとても優しく

100円を握りしめて100円の物を買おうとしたとき

消費税分をオマケしてくれたり、何か買うとオマケで

飴ちゃんをくれたりした。毎週通っていた。


大人になってからこの駄菓子屋にいく事は殆どなかったが

たまに、おばあちゃんの顔が見たくなって、ふと引き戸を

ガラガラと引くことはあった。


思い出の場所がなくなっていく。

胸に小さな穴が空いたような気分だった。


(休みを取っていくことにしよう)


5月20日、お店でとても懐かしい顔を見ることができた。


「おばあちゃん・・・来たよ」


「あらまぁ、元気そうね。今までありがとうね。

最後に顔を見られてよかった。」


「俺も・・・」



100円玉で買い物をすると、おばあちゃんは

飴を握らせてくれた。


「オマケだよ。」


「ありがとう、おばあちゃんも元気でね」


おばあちゃんは、とびきりの笑顔で見送ってくれた。


・・・そういえば、また消費税もオマケしてもらっちゃったな。


おばあちゃん、元気で。


翌日、母におばあちゃんに最後の挨拶をしてきた事を話すと

母はとても怪訝な顔をしていた。

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